サイバー被害、政府は再発防止に全力を挙げよ
サイバー被害、政府は再発防止に全力を挙げよ

政府機関が日常業務で利用する共通情報システム「ガバメントソリューションサービス」(GSS)がサイバー攻撃を受け、利用者の氏名や電話番号、メールアドレスなどの個人情報約24・6万件が流出した可能性があることが、デジタル庁の発表で分かった。GSSへのサイバー攻撃で被害が確認されたのは初めてだ。

初の被害、影響範囲は限定的か

情報が漏れた可能性があるのは、国家公務員や独立行政法人の職員、省庁のオンライン会議などのために利用者登録した事業者らの情報だ。侵入されたのはシステムの一部の領域にとどまったとされ、政府が保有する国民の氏名やマイナンバーといった個人情報や重大な機密情報が漏れる事態は免れたようだ。

GSSは5年前に導入され、デジタル庁の主導で段階的に加入する省庁を増やしてきた。現在は農林水産省や宮内庁など23機関の約15万人が利用している。外務省、防衛省などは入っていない。

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共通化の狙いと課題

このシステムは政府内の情報共有や連絡、メールの利用などに使われている。従来は各省庁が個別にシステムを整備していたが、安全性の高いシステムを共通利用することでサイバー攻撃を防ぐ狙いがあった。

デジタル庁は、GSSの通信関連機器に脆弱な部分があることを事前に把握し、対応している途中だったという。にもかかわらず被害を防げなかった原因を徹底的に調査し、システム全体を再点検して防御に万全を期す必要がある。安全対策の人員や予算が不十分なら拡充を検討すべきだ。

高度化する攻撃への備え

近年は侵入者が生成AI(人工知能)も悪用し、高度な攻撃が可能になっている。サイバー攻撃の手口は年々巧妙さを増しており、外国勢力の関与が疑われる事例もある。

在宅ワークなどの柔軟な働き方やオンライン会議による効率性向上のためには、情報システムの共通化は避けて通れない。能動的サイバー防御関連法に基づき、攻撃の被害を未然に防ぐ取り組みも強化する必要があろう。

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