嬉野・一ノ瀬啓士朗投手、エースの意地で8回2死から復帰も逆転負け…最後の夏「やりきった」
嬉野・一ノ瀬投手、エース意地も逆転負け「やりきった」

第108回全国高校野球選手権佐賀大会は12日目の20日、佐賀市のさがみどりの森球場で準々決勝2試合が行われた。第1試合は第1シードの佐賀商が嬉野に逆転勝ちした。嬉野のエース一ノ瀬啓士朗投手(3年)は足がつりながらも8回2死から再びマウンドに戻り、追加点を許さない意地を見せたが、打線の援護なく最後の夏を終えた。

試合展開:佐賀商が逆転、嬉野は序盤のリード守れず

佐賀商は2点を追う六回、二死一塁から3連続四球の押し出しで1点を返すと、七回には一死二塁から古川の適時打で同点とし、八回に一死一、三塁からボークで決勝点を挙げた。エース東條は124球を投げ抜き、2失点の完投勝利。嬉野は一回二死一塁から江口の2点本塁打で先制したが、その後は得点を奪えなかった。

一ノ瀬啓士朗、最後の夏にかけた思い

一ノ瀬投手は投手経験が多くなく、ケガにも悩まされた。それでも最後の夏にエースとして臨んだ意地を見せた。1~3回戦はいずれも完投。この試合も先発し、第1シードの佐賀商を相手に序盤から好投した。しかし2点リードの六回、二死一塁から打者3人に立て続けに四球を与え、押し出しで1点を返される。足がつっていた。

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2人の兄の背中を追い、野球を始めたのは小学1年の時。高校1年は捕手、2年では三塁手を務め、昨秋頃から投手に専念した。肘の腱を切るケガもしたが、「野球を嫌いになりたくない」と前向きに練習に取り組んできた。

足がつりながらもエースの意地

足がつり、マウンドを2年生に託すと、自らは三塁の守備へ。すると七回に1点、八回にまた1点を奪われ、逆転を許した。八回二死から再びマウンドに戻ると、後続を抑えて追加点を許さなかった。エースの意地だった。だが打線がふるわず、最後の夏が終わった。

「やりきった」。試合後、笑顔でそう語った。「一球一球、楽しみながらやれた」という言葉の通り、晴れやかな表情を見せた。(広松洸丞)

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