ノートPCやスマートフォンのインタフェースとして定着したUSB Type-Cだが、実際にはケーブルを挿しても認識されないといった物理的な損傷トラブルが少なくない。特にノートPCは充電端子を兼ねるポートである場合が多く、USB Type-Cポートの故障によって仕事が止まってしまうときもある。さらに、いざ修理対応となるとこれまではマザーボードの交換となり、作業工数や時間もかかりがちだった。
USB Type-Cポートはなぜ壊れやすいのか
デル・テクノロジーズのジャパン クライアント ソリューション グループ アドバンスド レゾリューション サービス アドバンスド テクニカルサポート 大森裕子氏は、主な原因はユーザーによる「挿し込み」である場合が多いと話す。
本来、USB Type-C端子はポートに対して真っ直ぐに挿し込む必要がある。しかし、ユーザーはポートを目視せずに手探りでケーブルをつなごうとし、上方や挿し込み方向からコネクターを押し当ててしまうことが多いという。
この時かかる無理な力によって、内部のポート自体や接点が物理的に壊れ、メーカーへの問い合わせに至るケースがあるのだ。実際の修理端末でも、ポート周辺に傷が見られる場合があるという。
故障の最悪の状態としては、最悪の場合は本体への給電すらできなくなる。また、完全に壊れる前段階として、USB Type-CやThunderbolt接続の機器だけを認識しなくなることもある。スマートフォンと同様に、手探りでの接続が引き起こす弱点と言えるだろう。
ポート部分だけを交換できるようにしたXPS新モデル
このようなUSB Type-Cの損傷リスクに対応するため、XPSではポート部分の構造に大きな工夫が見られる。左右のUSB Type-Cポートがマザーボード直付け(はんだ実装)ではなく、独立した別の基盤としてモジュール化されているのだ。
その理由は修理を容易にし、コストを削減するためだ。もしマザーボード直付けの構造でポートが1つでも損傷した場合、マザーボード全体を交換しなければならず、大きな修理となってしまう。利用者側からは、修理期間の短縮というメリットもある。
しかし、モジュール化されていれば、ネジを外して基盤を持ち上げるだけで損傷したポート基盤のみを交換できる。実際、認識不良などのトラブルが出た場合は、まずこのポート基盤の交換から試すことになるという。
ただし注意点として、これらの交換部品は「FRU(フィールド交換ユニット)」扱いとなっており、一般利用者がメーカーに「部品だけ送ってほしい」と依頼しても対応は難しく、認定技術者でなければ入手しにくい制約などがある。



