サッカーワールドカップ北中米大会の決勝戦で、スペインがアルゼンチンを1-0で破り、16年ぶり3度目の優勝を達成した。試合は延長戦に突入し、後半開始直後にFWトレスが決勝ゴールを挙げた。
メッシ封じよりも自分たちのスタイルを貫く
アルゼンチンのリオネル・メッシをどう封じるかが注目されたが、スペインは特定の選手によるマンツーマンマークを採用せず、ボール保持による試合支配を選択した。DFポロは「ボールをもって試合を支配する。それがW杯を通して続けてきたことだ」と語る。相手の激しいプレスを細かなポジションチェンジでいなし、DFククレリャは「心理戦にはのらない」とコメント。後半追加時間にはアルゼンチンのMFフェルナンデスの退場を誘発し、フラストレーションをためた相手を利した。
延長戦でサイド攻撃が実る
数的優位となった延長戦では、サイド攻撃で攻勢に出た。前回カタール大会以降、スペインは伝統のパスワークに加え、ロングボールやクロスも武器としてきた。延長後半開始直後、右サイドからのクロスで相手を揺さぶり、FWトレスが蹴り込んで決勝点を奪った。
育成システムが生んだ若手の台頭
スペインサッカーの根幹は育成にある。スペイン1部リーグ(ラリーガ)で指導者育成を担当するサウル・バスケス氏は「ラリーガはお金で選手を集めるのではなく、若い選手をクラブで育て、サッカーの理解を深めるプロセスを大切にしてきた。その成果が代表のFWヤマルやDFクバルシ、FWウィリアムスだ」と語る。今大会のスペイン代表26人のうち18人がスペイン1部所属。途中出場したMFペドリやトレスはバルセロナの主力であり、誰が入っても同じサッカーを継続できた。レアル・マドリードから代表選手を選ばなかったのは初めてだったが、国内リーグの充実が代表の強さの源となった。
圧倒的な守備とパス成功率
決勝までの全8試合で失点はわずか1。チーム別で今大会最多の計5470本のパスを90%の成功率でつなぎ、相手の攻撃を無力化した。優勝により公式戦38試合連続無敗の世界新記録を達成。デラフエンテ監督は「この成果は今回のW杯だけでなく、何年も前から積み重ねてきたもの。本当に価値のある素晴らしい選手たちだった」と称えた。
スペインは変化を受け入れながら自らのサッカーを成熟させ、16年ぶりに世界一へ返り咲いた。



