創部2年目でインターハイ出場 高野山高男子バスケ、ベスト8狙う
創部2年目でインターハイ出場 高野山高男子バスケ

全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)のバスケットボール男子に、創部2年目の高野山高(高野町)が出場する。3年生が不在のチームながら、経験豊かな監督の指導と豊富な練習量で力をつけ、県大会を勝ち抜いた。主将は「自分たちは挑戦者。今大会ではベスト8を目指す」と意気込んでいる。

県大会決勝で圧勝、初出場確定

6月2日に和歌山市内で行われた県大会決勝。1、2年生のみで出場した高野山高は、前年覇者の初芝橋本高に対し、序盤からドリブルや早いパス回しで攻め込み、試合の主導権を握った。89―43の大差で、インターハイ初出場を決めた。

高野山高の校舎は真言密教の聖地・高野山に位置する。僧侶を目指す宗教科のほか、普通科には特別進学コースやスポーツコースもあり、女子ハンドボール部は全国大会の常連だ。以前の男子バスケは全国レベルには及ばず、2019年3月に一時、廃部となった。

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復活のきっかけは監督の熱意

25年に復活したきっかけは、和中裕輔監督(31)の熱意だった。和中監督は和歌山市出身。中学時代に県外チームの強さを肌で感じ、「将来は故郷のバスケのレベルを高め、和歌山の高校の指導者として全国で優勝したい」との思いが芽生えた。洛南高(京都府)、天理大(奈良県)と強豪チームでもまれ、体育教諭となった。

20年から和歌山南陵高で男子バスケ部を指導。24年には、3年生部員6人だけの同部をインターハイ出場や近畿大会4強へ導いた。経営難に陥った同高は当時、生徒の募集を停止していた。「引き続き、全国の舞台で戦える強いチームを作るにはどうしたらよいか……」と悩んだ末に転職を決断した。

スポーツに力を入れている高野山高との交渉は円滑に進んだという。同高の橋本真人校長は「県外の学校からも声がかかっている和中先生の『和歌山の高校を全国一にしたい』との思いに共感した」と振り返る。男子バスケ部を再びつくることが決まり、25年4月に県内外からの新入生18人が入部した。

雪辱を誓い冬場に猛練習

有田川町出身の知念栄斗主将(2年)は「実績がある和中先生の下でバスケがしたかった。同じクラブチームの選手も一緒に進学したこともあり、特に不安はなかった」と振り返る。選手たちは昨夏、1年生だけで臨んだ県大会決勝で初芝橋本高に優勝を阻まれた。秋の県大会決勝でも同高には1点差で敗れ、知念主将は「秋は技術的に劣っているとは感じなかったが、経験や気持ちの強さで押し切られた」と分析する。

雪辱を期して選手たちは冬場の練習に励んだ。寮生活を送る全員が、朝と放課後に加え、夕食後に自主練習を行った。寮でも戦術を話し合うなどしてチームワークも向上。和中監督の母校・洛南高が得意とする、仲間にパスを出した選手が全力で相手コートへと走り、再びボールを受けてゴールに迫る戦術「パス&ラン」を磨き、スピード感ある攻撃を身に付けた。

今春には11人の1年生と、転校生の2年生1人が加わった。ともに身長2メートル超のナイジェリア人留学生2人との連係も深め、同じく長身の留学生を擁する初芝橋本高の壁を打ち破った。

目標はベスト8、来年は優勝

インターハイの切符をつかんでも知念主将は「今年の総体はベスト8が目標。しかし、来年には優勝を目指している」と言い切る。和中監督も「全国で勝つことを当たり前のことにするため、今大会で8強には入りたい」。教え子たちと気持ちを一つにして大舞台に臨む。

バスケットボールは28日~8月2日、大阪市のAsueアリーナ大阪などで行われる。

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