国際サッカー連盟(FIFA)は21日、スイス・チューリッヒで開かれた臨時総会で、2034年のワールドカップ開催国にサウジアラビアを正式に決定した。同国は中東で3度目の開催となり、男子のワールドカップでは初めてとなる。
開催決定の経緯
FIFAは2034年大会の開催国選定プロセスを2023年10月に開始。サウジアラビア以外に立候補国はなく、同国が唯一の候補だった。FIFAのジアニ・インファンティーノ会長は「サウジアラビアの提案は野心的で、サッカー発展への強いコミットメントを示している」と述べた。
開催計画の概要
サウジアラビアは、首都リヤドやジェッダなどの主要都市で試合を開催する計画。スタジアムは新設と改修を含め計15会場を予定している。同国は2030年までにワールドクラスのインフラを整備する目標を掲げており、経済多角化計画「ビジョン2030」の一環として、サッカーへの投資を加速させている。
中東での開催実績
中東でのワールドカップ開催は、2022年のカタールに続き2大会連続、通算3度目(2022年カタール、2030年はサウジアラビアを含む3カ国共催予定)。2030年大会はスペイン、ポルトガル、モロッコの3カ国共催が決定しており、サウジアラビアはその翌大会を単独開催する。
批判と懸念
一方で、人権団体からはサウジアラビアの人権状況に対する懸念が表明されている。人権派活動家は、建設労働者の待遇や女性の権利などについて改善を求める声を上げている。FIFAはこれに対し、開催国に人権尊重を求める方針を示しているが、具体的な監視体制は未定だ。
経済的影響
サウジアラビア政府は、ワールドカップ開催により観光収入や雇用創出などの経済効果を見込む。同国のスポーツ省は「大会開催は、サウジアラビアを世界のスポーツハブとして位置づける重要なステップ」とコメントしている。



