ノルウェーサッカー協会(NFF)のリーゼ・クラブネス会長は、ワールドカップ(W杯)北中米大会における米国代表FWフォラリン・バログンの出場停止猶予を巡り、国際サッカー連盟(FIFA)に正式な異議申し立てを行う方針を明らかにした。英紙タイムズが23日に報じた。
理事会の承認を得て倫理委員会へ
クラブネス氏は、8月6日に行われる理事会で同意を得た上で、FIFA倫理委員会に対し「起きてはならなかった事態」として異議申し立てを行う考えを示した。この決定については、「サッカーという競技全体を危機に晒している」との見解を示している。
クラブネス氏はAFPに対し、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長がドナルド・トランプ米大統領に同団体初の「平和賞」を授与したことに対してNFFがすでに提出している不服申立書の中に、「バログン問題も含める」意向であると述べている。
トランプ大統領の介入が波紋
バログンは決勝トーナメント1回戦のボスニア・ヘルツェゴビナ戦でレッドカードを受け、続くベルギーとの2回戦は自動的に出場停止となるはずだった。しかしFIFAが介入して処分を保留にしたため、広範囲からの激しい非難を浴びた。特に、トランプ大統領がインファンティーノ会長に電話をかけて介入していたことが判明した後はなおさらだった。
この騒動に逆に火をつけられた格好のベルギーは、共催国である米国を4-1で圧倒した。
ルールの順守とリーダーシップの問題
「このようなルールの折り曲げを許してしまえば、坂道を転がり落ちるように競技全体が危険に晒されることになります」とクラブネス氏は述べ、「この裁定が外部からの力によって影響を受け、適切なプロセスを踏んでいなかったことは誰もが知っています」「FIFAのリーダーシップには、これが過ちであったと認めてもらう必要があります」と付け加えた。
元女子ノルウェー代表選手で、2022年からNFFのトップを務める弁護士のクラブネス氏は、国家元首におもねる行為は危険な前例になると指摘。
「国家のリーダーやその政治に対してそのように屈し始めれば、自身の行動や組織のあり方、さらには国家元首が干渉してよい限度の一線までもが変わってしまう」「そして、実際にそれが起きてしまった」
タイムズによると、処分猶予の決定は他の委員に相談されることなく、FIFA規律委員会のモハメド・アルカマリ委員長の単独で下されたといい、クラブネス氏はこの点についても問題視している。



