『abc presents RIZIN LANDMARK 16 in NAGASAKI』(3日・長崎スタジアムシティ HAPPINESS ARENA)の全試合終了後、榊原信行CEOが大会総括会見を行った。波乱が続出しながらも、地元出身の堀江圭功が見事に締めくくった初の長崎大会について語った。
榊原CEO「真のRIZIN記者」と感謝 堀江圭功のKO勝利を称賛
榊原CEOは「本日は遠く長崎まで足を運んで取材にお越しいただき、本当にありがとうございました。今日この場にいらっしゃる記者の皆さんが『真のRIZIN記者』だと感じています」と述べ、現地取材の重要性を強調した。大会の熱量については「本当に凄まじいものでした」と振り返り、直前のトラブルで「ビッグヒール」となったパトリック選手に対し、ベビーフェイスとして登場した堀江選手が圧巻のKO勝利を収めたことを「勝負論と負けるリスクをしっかり背負い、メインイベントとしての仕事を果たしてくれた」と感謝した。
アンダーカードについては「しんどい場面で一歩前に出ようとする選手の姿がありました」と評価。ルールミーティングで「負ける勇気を持って勝ちに行け」と伝えたことも明かした。女子格闘技については、ケイト・ロータス選手やNOEL選手に対し「もっとアグレッシブに攻めてほしかったのが本音」と述べ、大みそかに向けて4人による準決勝トーナメントを進めつつ、DEEP JEWELSの佐伯代表と連携して男子に負けない熱を作り出したいと考えを示した。
体重超過トラブルの裏側 ノーコンテスト原則と特例措置
メインイベントでパトリック選手が1.65kgオーバーした件について、榊原CEOは「お金をいただいてエンターテインメントとして見せている以上、興行論と競技性の両立が問われます」と説明。本来は100gの超過でもノーコンテストルールが原則だとしながらも、今回は「このメインイベントを目当てに長崎に足を運んでくださった多くのお客様がいらっしゃいました」として、プロモーターとしてギリギリの協議を行い、JMOCの了解のもとで契約体重を変更する提案をしたことを明かした。堀江選手が1.65kgオーバーのハンデを背負って「公式戦として受ける」と決断したことで試合が成立したと述べた。
パトリック選手の前日計量での不敵な態度については「条件面の交渉はすべて我々プロモーターと堀江選手の間だけで決定したものです」とし、SNSで流れた「宇佐美サイドが補償金を出した」という情報を否定。パトリック選手には「下を向いたり腐ったりせず、全力で倒しに行け」と発破をかけたと語った。
女子戦の判定と芦澤竜誠への期待 大みそか大会への展望
女子の試合について、ジャッジが29-28(2名)と30-27(1名)に分かれる難しい判定だったと振り返り、「プロモーターとしての本音を言えば、やはり判定に委ねるのではなく、もっとフィニッシュに向かってアグレッシブに戦ってほしかった」と述べた。ケイト・ロータス選手の大みそか大会出場については「本日の反省点を踏まえつつ、大みそかに駒を進める形で調整したい」とし、横田(一則)コーチと話し合い、3ヶ月後に向けて準備が整うか相談して進めるとした。
芦澤竜誠選手が敗れはしたものの激しい打ち合いで会場を沸かせたことについて、榊原CEOは「芦澤選手は前向きにもがいていますので、私としては『勝つまでやれ』という思いです」と語り、「私たちが届けたいのは、戦いを通じて見せる選手の生き様や人間ドラマです」と続けた。彼には今後もチャンスを与えたいと考えを示し、「本能的に真っ向勝負しかできない男」と評した。若手選手に敗れた現実を重く受け止めつつ、「この結果をもって起用をやめるのではなく、トータルで評価して再度チャンスを作りたい」と述べた。
ライト級の今後については、王者ルイス・グスタボを中心に、ホベルト・サトシ・ソウザ選手やイルホム・ノジモフ選手が控えていると説明。朝倉未来とは10月に入ってから直接会って話し合う予定で、「彼はフェザー級・ライト級のどちらでも見たい相手がいればやると言っていますので、本人の意向を確認します」と語った。堀江選手や野村駿太選手らも絡んでくるため、大みそかに向けて早急にカード編成を進めるとした。
ノーコンテスト原則は不変 大みそかは23年ぶりのナゴヤドーム
選手側からの申し入れによるノーコンテストルール変更については「選手側からの申し入れによってノーコンテストルールが覆ることは絶対にありません」と明言し、あくまでプロモーターの裁量とJMOC等レフェリー陣との協議・調整のもとで必要と判断した場合にのみ選択する特例措置だと説明した。
大みそか大会(バンテリンドーム ナゴヤ)については「シーズンピークであり、1年の集大成となる格闘技の祭典です」と位置づけ、11月8日の『RIZIN.55』も含め「ファンが見たいと思うカードをずらりと並べたい」と語った。ナゴヤドームでの大みそか格闘技イベントはボブ・サップvs曙戦(2003年)以来23年ぶりとなり、自身の出身地でもある名古屋・東海地方の熱を中心に、全国からファンが集まるようなラインナップを揃えられるよう、10月を勝負の月としてマッチメイクに尽力すると述べた。