愛知・名古屋アジア大会(読売新聞社協賛)は28日、自転車BMXレース決勝で、男子は中井飛馬(あすま)(ビーズインターナショナル)が2連覇を果たし、女子は畠山紗英が初優勝した。陸上では、男子3000メートル障害の三浦龍司(SUBARU)と男子1500メートルの飯沢千翔(かずと)(住友電工)が金メダルを獲得した。
畠山、外側から逆転で日本勢初の金
BMXレース決勝で、男子は中井が金、木内彪凱(ひょうが)(日体大)が銀メダルに輝いた。女子は畠山が優勝した。
畠山が見事な逆転劇で、この種目で女子では日本勢初の金メダルをつかんだ。3本の予選レースはいずれも1位。だが、一本勝負の決勝で思わぬ落とし穴があった。予選ではスムーズだったスタートで「早く出過ぎてゲートに当たってしまい、失速した」。ライバルたちに先行を許し、焦る気持ちはありながらも、「どこかで抜いてやろう」と冷静さも保っていた。
先頭の中国選手を追い、第2ストレートを抜けた先のコーナー。内側を回ると窮屈で減速につながると判断し、あえて外側を回った。必死にペダルをこぎ、勢いをつけて第3ストレートに入り、一気に先頭に立った。そのままゴールに勢いよく飛び込んだ。
畠山、過去の悔しさ乗り越え歓喜
アジア大会では苦い思いを味わってきた。2018年ジャカルタ大会は決勝で転倒し8位に終わった。前回の杭州大会は大会前に肘を骨折して出場できなかった。「自国開催で特別なので、けがなく出場して金メダルが取れて本当にうれしい」とほおを緩めた。
起伏のある300~450メートルほどのコースを疾走する種目。接触や転倒が多いため、「自転車の格闘技」とも称される。畠山も何度もケガに苦しみ、「やめたいと思ったこともある」というが、「少したったら自転車に乗りたい気持ちが大きくなり、リハビリやトレーニングをしてきた感じ」と話す。生粋のライダーが輝きを放った。(渡辺直樹)
中井V2、盤石のレース運び
2連覇を達成した中井は「プレッシャーが大きかった分、喜びも大きい」とはじける笑顔を見せた。
予選も決勝も序盤からリードして後続を突き放す、危なげないレース運びを見せた。それでも最後まで不安はあったと振り返る。雨でぬれたコースは滑りやすく、「転倒できないし、安全にいきすぎると抜かれてしまう」。攻めと守りのバランスを保つことに注力した。
新潟県出身で、若くして才能が開花したライダー。米国やフランスなど海外を拠点に活動していた時期もあったが、約1年前から名古屋市に足場を移した。今大会のコースで練習を積んだこともあった。
「たくさんの人が応援してくれたので、勝つところを見せたいっていうのが一番だった」。達成感に浸っていた。(渡辺直樹)