インターハイ陸上、ナイター開催の背景と課題 日本陸連の危機感
インターハイ陸上ナイター開催の背景と課題

全国高校総体(インターハイ)の陸上競技が、今年は午後5時以降に最初の種目を始めるナイター方式で行われている。酷暑を避ける新たな試みだが、「夏休み開催」の是非をめぐる議論が生んだ折衷案の側面がある。

午後10時半に終わった男子8種競技

7月31日、滋賀県彦根市の平和堂HATOスタジアム。大会2日目の最終種目だった男子8種競技の1500メートルが終了したとき、時計の針は午後10時半に迫っていた。

当初は午後9時35分に始まる予定だったが、7種目目の走り高跳びが長引いたこともあり、1500メートルの開始時刻は午後10時10分に変更された。大会期間の7月30日~8月5日は、各日とも午後10時までの終了を見込んでいる。ただ、7月31日は競技の進行が遅れた。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

選手たちの適応と課題

男子の8種競技は昨年、2日間とも午前中に1種目目が始まった。だが、今大会は両日とも午後5時に競技を開始した。選手は限られた時間で次の種目への準備を進める必要があった。

2位に入った向原悠斗(三重・皇学館高3年)は2日間の日程を終えて、「種目が終わって控室に戻ったら、すぐに(次種目の)招集がかかったので、そこが難しかったです。やり投げは、投げ終わったら他の選手のことを気にせず、次の走り高跳びに向けた準備をしていました」と振り返った。

1日目を終えた夜は睡眠時間の確保に努めた。2日目の日中はホテルにこもらず、買い出しなどで外出して体を暑さに慣らし、夕方の競技開始に備えた。「昼の過ごし方を間違えると、体が鈍っちゃうので……」

女子の7種競技で連覇を果たした江口美玲(神奈川・東海大相模高3年)も「自分はどちらかというと、昼に休憩を取りながらの方がやりやすい」と話した。

運営面での課題

ナイター開催には、選手の体調維持の難しさ、宿泊・輸送費の増加、教員やスタッフの負担の高まりなどの課題がある。

暑熱対策などで運営費の増加が見込まれる中、今大会の陸上競技では初めてチケットの有料化を試行。料金は最大1500円で、高校生以下は無料だ。

日本陸連の危機感

日中の開催を避けた背景には、主催に名を連ねる日本陸上競技連盟の危機感がある。日中に行っていた2023年…

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ