熊本地震の被災地に派遣されていた和歌山県警特別派遣部隊が7日、県警本部で報道陣向けに現地での活動状況を報告した。県内では南海トラフ巨大地震による被害が想定されており、派遣隊員は「熊本での経験を今後の災害対策に生かしていきたい」と抱負を語った。
4部隊が支援活動
この日、報告したのは、災害対応のため編成された広域緊急援助隊交通部隊、特別自動車警ら部隊、被災者支援部隊、特別犯罪抑止部隊の計4部隊。主に8月に計27人が被災地での支援活動に従事した。
広域緊急援助隊交通部隊は九州自動車道宇城氷川スマートインターチェンジ(熊本県氷川町)で高速道路に入ろうとする車両の流入規制を24時間体制で実施した。
暑さの中での活動
同部隊で活動した和歌山県警交通機動隊の林下和希警部補は「厳しい暑さが続く中で(隊員の)体調管理に努めた」と炎天下での活動の難しさについて振り返り、横になれる場所の確保やスポットクーラーの使用などの工夫をしたという。
特別自動車警ら部隊は、美里町でパトカーで警戒し、被災家屋の窃盗などの犯罪抑止や車中泊をする被災者らへの声掛けなどを行った。隊員が避難所を訪れた際に被災者から「見回ってくれることで心強い」などと感謝の言葉をかけられたという。
被災者支援と犯罪抑止
被災者支援部隊は、女性4人を含む計6人で支援にあたり、熊本市南区などの避難所で被災者の困りごとの聞き取りや防犯指導に従事。県警人身安全対策課の坂本美優紀巡査部長は、自宅が全壊した女性が苦しい心境を打ち明けてくれたといい、「元の生活を取り戻すには時間を要すると感じた」と被災者に寄り添った。
特別犯罪抑止部隊は、空き巣などを防ぐため、八代市や宇城市で避難所となった小中学校や住宅など計14カ所に防犯カメラを設置。避難者から犯罪抑止につながると期待の声があったとし、県警生活環境課の坂口元希巡査部長は「住民は震災後も不安を抱えながら生活している」と気を引き締めた。



