北海道新ひだか町のアイヌ団体が、白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)内慰霊施設に集約保管されている、新ひだか町内の墓地由来のアイヌ民族の遺骨と副葬品の返還を国に求めた訴訟の第1回口頭弁論が4日、札幌地裁で開かれた。国は棄却を求めている。
原告が意見陳述、高月会長が疑問呈す
提訴したのは「シベチャリアイヌトライブ」(高月勉会長)。この日の弁論では原告による意見陳述があり、高月会長は「返してほしければ、国の定めた『ガイドライン』に沿って申請しなさいとは、どういうことですか?」と疑問を呈した。
遺骨の経緯と国の立場
訴状によると、遺骨は1888年に東京大学で教授を務めた小金井良精氏により発掘されたほか、1956年と72年の旧静内町の改葬事業に伴い北海道大学が「研究のため」に持ち去ったり、60年代に札幌医科大学へ収蔵されたりしていた。2019年の協定で各大学からウポポイへ集約された遺骨について、国は「占有・管理」しているとする。
国が18年に定めた遺骨返還のガイドラインでは、申請に基づく返還手続きが定められているが、原告側はこのガイドラインに沿わない返還を求めている。



