大規模な土石流と洪水に見舞われているネパールでは、救助隊が水力発電所の作業員の「奇跡的」な救出に触発され、がれきの撤去作業を進めている。救出された2人は、8月26日に中国チベット自治区とネパールの国境付近で発生した氷河と岩石の崩落に伴う濁流に巻き込まれた作業員で、現在も数百人が坑道内に閉じ込められているとみられる。
9日ぶりの生還、容体は安定
泥まみれになりながらも9日ぶりに無事救出された2人は病院へ搬送され、容体は安定しているという。ネパールの災害対策当局によると、国内でこれまでに1294人の遺体が収容され、5053人が行方不明となっている。
中国側でも被害拡大、全体の死者数は1325人
中国側でも国営メディアによると31人が死亡、531人が行方不明となっており、全体の死者数は1325人、行方不明者は5584人に達した。
捜索活動の継続と国際支援
ネパール軍のラジャ・ラム・バスネット報道官は5日、AFPの取材に対し「朝から捜索救助活動を継続している」と説明。4日に2人が生還した水力発電所のトリシュリ3A坑道をはじめ複数の現場で捜索作業が続いている。埋もれた坑道での生存者捜索には、インドや中国、オーストラリア、韓国の専門家チームも加わり、ネパール救助隊を支援している。
遺体の集団埋葬と首相の表明
一方、遺体安置所が収容能力の限界を超えたため、ネパール警察は5日、身元確認用のDNAサンプルを採取した上で、約1030人の遺体を集団墓地に埋葬したことを明らかにした。避難所で過ごす数千人の被災者に対し、ネパールのバレンドラ・シャハ首相は4日夜、SNS上で「避難生活の厳しさは痛感している。再び将来の夢を描き、生活を再建できる環境を必ず整える」と表明し、安全な仮設住宅の提供を約束した。



