ストーカー被害者支援の先駆者・小早川明子さんが66歳で死去
ストーカー問題に長年取り組んできたNPO法人「ヒューマニティ」の元理事長、小早川明子(こばやかわ・あきこ)さんが、2月19日午後5時28分、卵巣がんのため東京都内の病院で死去した。66歳だった。愛知県出身。喪主は長男の阿部洋一(あべ・よういち)さんが務める。
自身の被害経験が支援活動の原点に
小早川さんは、自身がストーカー被害に遭った経験をきっかけに、1999年からストーカー被害者を支援する活動を開始した。当時は関係法令が十分に整備されておらず、支援活動の草分け的存在として知られるようになった。
2003年にはNPO法人「ヒューマニティ」を設立。活動範囲を広げ、被害者やその家族だけでなく、加害者も含めた総合的な支援に力を注いだ。これまでに受け付けた相談件数は3000件以上に上り、カウンセリングや法的アドバイスなど、多岐にわたる支援を提供してきた。
行政や社会への貢献も顕著
小早川さんは、警察庁が設置するストーカー規制に関する有識者会議の委員も務め、制度改善に向けた提言を行った。また、全国各地で講演活動を精力的に展開し、ストーカー問題の啓発に努めた。
著書には「『ストーカー』は何を考えているか」などがあり、加害者の心理や対策についての洞察を深める内容が評価されていた。これらの活動を通じて、ストーカー被害の社会的認知向上に大きく貢献した。
支援活動の継承が課題に
小早川さんの死去により、ストーカー被害者支援の分野では大きな損失となった。関係者からは、彼女の遺志を継ぎ、支援体制をさらに充実させていく必要性が指摘されている。特に、加害者を含めた包括的なアプローチは、今後の課題解決において重要な視点として受け継がれることが期待される。
小早川明子さんの長年にわたる献身的な活動は、多くの被害者に希望を与え、社会問題としてのストーカー対策の礎を築いた。その功績は、今後も支援活動の指針として生き続けるだろう。



