「流域治水」をバズらせたい 愛媛県がワークショップ、多彩なアイデア
「流域治水」バズらせたい 愛媛県がワークショップ

愛媛県民の「流域治水」の認知度が8%にとどまっていることを受け、県は5日、県庁第2別館で「難題『流域治水』をバズらせよ」と銘打ったワークショップを開いた。専門家や大学生ら約30人が参加し、注目を集めるためのアイデアを出し合った。

「内容まで知っている」は8%

県が毎年度実施する県民調査では、「流域治水の内容を知っている」と答えたのは22年度以降、7.5~8.3%で低迷している。気候変動の影響で水害が相次ぎ、重要性は高まっているが、県のPRはなかなか浸透していない。

流域治水は、川の上流から下流までの流域全体で行う治水対策。ダムや堤防の整備といったハード対策に加え、防災訓練や教育などのソフト対策を組み合わせ、被害の軽減を図る。県は2024年度からマニュアル配布や小中学校への出前講座、イベントでのブース設置を実施。協力企業の登録制度も始め、ロゴマークやステッカーを交付している。

「小さなヒーローバケツダム」も苦戦

中でも工夫したのが「バケツダム」の周知だ。大雨の際、各家庭の庭などにバケツを並べ、川や下水道に流れる雨水を減らす取り組みで、オリジナルのヒーロー「小さなヒーローバケツダム」を考案。動画も作成してネットで公開したが、閲覧数は伸びず苦戦が続く。

ワークショップでは「認知度10%」を目標に掲げ、5人1組で「100万円でできる広報戦略」を話し合った。発表では、ゲーム感覚で治水を学ぶカードバトルの作成や、地元の食材を使った「治水めし」「治スイーツ」の考案、「流域じゃんけん」の創作など多彩な案が出された。

好評案は事業化を検討

ワークショップは19日にも開かれ、最優秀賞などが決まる。アートディレクターの業務経験がある松山市の加藤早貴さん(38)は「自分のこととして流域治水を考え、行動できるような広報を企画に落とし込みたい」と意気込みを語った。

好評だった案は事業化を検討するといい、県河川課の清水一博課長は「住民の命を守る重要なテーマ。良い案は全力で事業化に努めたい」と話している。