生活困窮者らを支援する北九州市のNPO法人「抱樸(ほうぼく)」の奥田知志理事長(63)が20日、東京・池袋で「『希望のまち』のつくりかた」と題した講演会を開いた。抱樸は、特定危険指定暴力団「工藤会」の旧本部事務所跡地(小倉北区)で複合型福祉施設「希望のまち」の建設を進めている。
「希望のまち」に込めた思い
奥田さんは「自分の現状や変化に気づいてくれる人がそばにいることが大切。これが希望のまちをつくる大きな理由」と語り、施設を通して実現したい社会のあり方を伝えた。
奥田さんは希望のまちについて語る講演会を昨年度から全国各地で行っている。国重要文化財「自由学園 明日(みょうにち)館」講堂での20日の講演会は「東京第一友の会」と開催し、約200人が参加した。
人とのつながりの大切さ
これまで約4000人のホームレスらの自立支援に携わってきた奥田さんは、「人を苦しめるのは経済的な困窮だけじゃない。人は人とのつながりがないと生きていけない」と強調した。
希望のまちは10月31日にプレオープン予定で、誰もが使える交流スペースやレストラン、困りごとの相談窓口、子どもが学習できる場、生活困窮者ら向けの救護施設などを備える。
地域づくりと展覧会
奥田さんは、この場所を通して、「助けて」と言える地域づくりや、家族ではない人同士が家族の役割を担う「家族機能の社会化」などを目指すと述べた。
東京・銀座の書店「教文館」内ギャラリーでは、抱樸の37年に及ぶ歩みを振り返る展覧会「抱樸ミュージアム」が23日まで開かれている。



