就活の自己分析、一度で終わらせず見直し深めるコツ 専門家が伝授
就活の自己分析、一度で終わらせず見直し深めるコツ

就職活動で自分が本当にやりたいことや、企業にアピールできることを明確にする自己分析。一度やって終わりではなく、機会をみて見直し、深めていくことが重要だ。3年生2人の事例をもとに、専門家が取り組みのポイントを解説する。

モチベーショングラフで自己分析の第一歩

自己分析の第一歩として有効なのが、モチベーショングラフだ。現在までの出来事を順に書き出し、その時の感情の浮き沈みをグラフにしてみる。意識していなかった行動パターンや強み・弱みが分かり、就職活動で何を大切にしたいのかを考えるきっかけになる。

首都圏の私立大3年女子のMさん(20)は、高校時代は写真部で、現在はスイーツ販売店でアルバイト中。製造業や得意の英語を生かせる大企業に興味がある。キャリアカウンセラーの矢島慶佑さん(43)が、グラフの役立て方を指導した。

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書いたグラフを他の人に見せて説明し、質問をしてもらうことが大事だ。Mさんのグラフについて、矢島さんは「小学生時代、気持ちが上向きになったきっかけは何?」と質問。Mさんは「塾で仲のいい友人ができた。毎週のテストを頑張り、成績が上がった」と答えた。

エピソードの深掘りで強みを再発見

首都圏の私立大3年女子のYさん(20)は、公共性の高い仕事に関心があり、自分なりに自己分析をしてみたが、どう言語化したらいいのか悩んでいる。立教大キャリアセンター副部長の阿部通明さん(54)がアドバイスした。

Yさんは「海外から来日した子どもたちに、ボランティアで学習を支援した。『傾聴力』が強みです」と話す。阿部さんが「どんなふうに話を聞いたの?」と尋ねると、「日本語レベルがバラバラなので、一人ずつ丁寧に話を聞くように心がけました」と回答。さらに「なかなか心を開いてくれない時には、どう対応した?」との問いに、「日本語が苦手な子に、自分が苦手なことを話し、親近感を抱いてもらいました」と答えた。

阿部さんは「それなら、『信頼関係を築くのが得意』という言い方もできるね」と助言。Yさんは「そうですね!『傾聴力』という言葉にとらわれていたかもしれません」と気づきを得た。

また、Yさんは被災地で復興支援の短期ボランティアに参加した経験も紹介。リーダーが決まっておらず、皆がバラバラに行動していたため、ミーティングを提案し、目標を共有できるようにしたという。阿部さんは「立場にとらわれず、リーダーシップを発揮できるんだね」と評価し、Yさんは「先頭に立って引っ張るタイプではないけど、これもリーダーシップの一つなんですね」と新たな発見をした。

自己分析は何度も見直して深める

阿部さんは、自己分析を踏まえてエントリーシートを書く際には、キャリセンの職員に見せて、「なぜ?」「どうやって?」といった質問をしてもらうよう助言。アピール材料となる「強み」はいくつあってもよく、いろいろな良い面を見つければ、志望する業界や企業に合わせて見せ方を工夫することができると話す。

自己分析は、就活を進めながら何度も見直し、深めていくことが大切だ。

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