超党派の国会議員でつくる「活字文化議員連盟」(会長・上川陽子元外相)は11日、2030年度以降に正式な教科書として導入されるデジタル教科書について、紙の教科書を主軸とした学びの継承や、学力・健康への影響の検証を求める要望書を松本文部科学相に提出した。
要望書の内容
要望書は、年内にも策定される「大臣指針」に向けたもので、紙の教科書の意義を「『読み書き計算』の基礎を学び、思考力や集中力、読解力などを身につけてきた」と強調。「紙を主軸に、デジタルは補助的に活用する方向性を明確に示す必要がある」と求めた。
デジタル導入学年については、小学校の6年間は紙の教科書の学びを徹底し、中学校では、学習効果が期待される教科でデジタルを活用するなど教科の適性に配慮するよう要望した。
健康への影響も検証求める
心身など健康への影響にも言及し、デジタルの視聴時間が長くなることに伴うリスクを「十分かつ長期」に検証することを求め、学校内外でのデジタル画面の視聴時間の基準設定が必要とした。
デジタル教科書を巡っては6月、改正学校教育法などが成立。「紙のみ」「紙とデジタルのハイブリッド」「デジタルのみ(完全デジタル)」の3形態となり、30年度に小学校から順次導入される。文科省は4月以降、有識者会議でデジタルを取り入れる学年・教科などを定める「大臣指針」策定に向けた議論を進めている。
松本文科相の対応
松本文科相は11日の閣議後記者会見で、「要望いただいた内容も踏まえ、取りまとめを目指して検討を進めていきたい」と述べた。



