サントリー、ペットボトル水平リサイクルを強化 2030年までに
サントリー、ペットボトル水平リサイクル強化へ

サントリーホールディングスは、2030年までに自社で使用するすべてのペットボトルを、使用済みボトルから新たなボトルを製造する「水平リサイクル」に切り替える方針を明らかにした。同社は現在、国内で年間約22億本のペットボトルを販売しており、そのうち水平リサイクル率は約50%にとどまっている。今回の目標達成により、石油由来の原料使用量を年間約10万トン削減できる見込みだ。

水平リサイクルとは何か

水平リサイクルとは、使用済みペットボトルを回収し、再びペットボトルとして再生するリサイクル方法である。従来のリサイクルでは、ペットボトルは繊維やシートなど他の製品に生まれ変わることが多く、最終的に廃棄されるケースが少なくなかった。水平リサイクルは、ボトルtoボトルのクローズドループを実現し、資源の有効活用と環境負荷低減に貢献する。

サントリーは、2023年に水平リサイクル専用工場を新設し、年間約4万トンの処理能力を持つ。同社は、2030年までにこの処理能力を倍増させ、全量を水平リサイクルで賄う計画だ。また、リサイクル技術の向上により、ボトルの強度や透明性を維持しながら、再生材の使用比率を100%にすることを目指している。

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業界全体の動きと課題

飲料業界では、環境意識の高まりを受け、ペットボトルのリサイクル推進が加速している。コカ・コーラやアサヒ飲料も同様の目標を掲げており、サントリーの発表は業界全体の流れを後押しするものだ。しかし、水平リサイクルを拡大するには、使用済みボトルの回収率向上が不可欠である。現在、日本のペットボトル回収率は約90%と高い水準にあるが、リサイクル工程でのロスや異物混入の問題も残る。

サントリーは、自治体や小売店と連携し、回収システムの効率化を進めるとともに、消費者への啓発活動にも注力する。同社のCSR担当者は「2030年目標は野心的だが、技術革新と協業により達成可能と確信している」とコメントしている。

環境負荷低減への期待

水平リサイクルの普及は、二酸化炭素排出量の削減にも寄与する。石油由来の原料を使わないことで、ボトル製造時のCO2排出量を約60%削減できると試算されている。サントリーの取り組みは、プラスチックごみ問題の解決と循環型社会の実現に向けた重要な一歩となる。

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