SpaceX、初のシニア無担保社債を発行 AIインフラ加速に向け資金調達を本格化
SpaceX、初の無担保社債発行 AI投資加速へ資金調達

米宇宙企業SpaceXは6月23日(現地時間)、同社初となるシニア無担保社債(Senior Unsecured Notes)の発行を開始した。米証券取引委員会(SEC)への提出書類で明らかになった。今回発行される社債は担保を伴わない債券で、SpaceXの既存および将来の他の無担保債券と同等の返済順位を持つ。調達資金は、既存のブリッジローンの全額返済のほか、関連費用の支払いおよび一般的な事業目的に充てるとしている。

AIインフラ事業拡大の一環

SpaceXは同時に、AIインフラ事業の拡大の一環として、米AI新興企業Reflection AIと提携したと米CNBCなどが報じた。SpaceXはReflection AIに対して大規模な計算資源を提供するという。Reflection AIは、元Google DeepMindやOpenAI、Anthropicの研究者らが設立した、オープンウェイトAIモデルの開発企業だ。

Reflection AIはLinkedInへの投稿で、SpaceXとの提携により「世界最大規模のAIスーパーコンピュータ環境へのアクセスを確保した」と説明した。CNBCによると、Reflection AIはSpaceXの「Colossus 2」データセンターで米NVIDIAの「GB300」を利用できるようになり、2029年まで計算資源の利用契約を結んだという。

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データセンター事業への投資加速

SpaceXはロケット打ち上げや衛星通信サービス「Starlink」に加え、AI向けデータセンター事業への投資も拡大しており、今回の社債発行はそうした大型投資を支える資金調達の一環とみられる。

関連記事として、SpaceXはAIコーディングツール「Cursor」を開発するAnysphereを600億ドルで買収する契約を完了したと発表した。4月時点で取得していた買収オプションを行使した形だ。合併したxAIの事業に加え、Cursorの技術を取り込むことで、同社はAI分野への進出とインフラの拡大をさらに加速させる。

また、SpaceXのIPO調達額は857億ドルに拡大した。グリーンシューにより、新規株式公開に伴う株式のオーバーアロットメントオプション(グリーンシュー)がすべて行使され、調達総額が857億ドル(約13兆7000億円)に達したと発表した。上場後の株価急騰を受けての権利行使によるもの。マスクCEOはSNS上で、2031年までに同社の収益が1兆ドルを超えるとの極めて強気な見通しを示した。

SpaceXはNASDAQに新規株式公開し、公開価格ベースで約750億ドル(約12兆円)を調達し、初日の終値時点で時価総額は約2兆1000億ドルに達した。サウジアラムコを上回る史上最大規模の新規上場となった。

さらに、Anthropicはマスク氏のSpaceXと契約し、GPU22万基超を確保し「Claude」の利用制限を緩和した。Anthropicは、SpaceXのデータセンター「Colossus 1」の全演算能力を利用する契約を締結した。NVIDIA製GPUを22万基以上備えた環境を確保し、Claudeの利用制限を大幅に緩和する。マスク氏は同社の能力を高く評価しており、将来的な火星データセンター構想への協力も視野に入れている。

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