十勝岳(標高2077メートル)が22日、22年ぶりに噴火した。専門家は小規模な噴火で緊急性は高くないとして、冷静な対応を呼びかけている。
噴火の状況と警戒レベル
札幌管区気象台によると、噴火は午前11時7分頃、「62―2火口」で発生し、噴煙は200メートルまで上がった。同火口とその周辺では3月以降、地殻変動や熱活動の高まりが観測されており、気象台は6月18日に噴火警戒レベルを「1(活火山であることに留意)」から「2(火口周辺規制)」に引き上げていた。今回の噴火は小規模なため、レベルは「2」に据え置かれた。
専門家の見解
北海道大学理学研究院地震火山研究観測センターの青山裕教授(火山物理学)は「規模もタイミングも想定内で、状態は前日と変わっていないといえる」と解説。「日常生活への影響はないが、身を守れるようハザードマップや気象台の情報などに注意を払ってほしい」と語った。
麓での対応
麓では、美瑛町が午後0時半頃、防災無線で小規模な噴火であり噴火警戒レベルが引き上がる予定はないことなどを住民に知らせた。多加秀樹・町地域防災マネジャーは「これまで気象台などと毎週、噴火時の対応を協議してきたが、今後はレベル引き上げに備えた内容が中心になる」と述べた。上富良野町の登山口に近い宿泊施設では気象台の情報を掲示し、利用者に注意喚起した。
登山者の証言
十勝岳の北東にある美瑛岳(2052メートル)に登っていた東京都練馬区の男性(64)は「下山していた午前11時過ぎにドーンという音を聞いた。何だろうと思っていたが、下山後に十勝岳が噴火したと知り、驚いた」と語った。



