総務省統計局が公表した「令和7年国勢調査 人口速報集計」によると、2025年の日本の人口は1億2304万9524人となり、2020年から309万6575人減少した。人口減少数で見ると、北九州市や静岡市、京都市など大規模都市が上位に並ぶ一方、人口減少率で見ると顔ぶれは大きく変わる。
本記事では、2020年から2025年にかけての人口減少率でランキングを作成した。人口規模が小さい自治体では少人数の増減でも率が大きく動くため、対象は2020年人口が1万人以上の自治体に絞っている。
首位は珠洲市、能登半島地震の影響が顕著
人口減少率が最も高かったのは石川県珠洲市で、2025年人口は8528人、2020年の1万2929人から4401人減少し、減少率は34.0%に達した。2位も同じく石川県の輪島市で、2025年人口は1万8072人、6536人減の26.6%。3位は能登町で、2025年人口1万2727人、2960人減の18.9%だった。
トップ3は全て石川県奥能登地域で、2024年の能登半島地震による甚大な被害が人口減少に拍車をかけた可能性が高い。4位は高知県室戸市で17.8%減、5位は山梨県身延町で16.3%減と続く。
大都市とは異なる顔ぶれ、中山間・半島部が目立つ
人口減少数ランキングでは北九州市、静岡市、京都市、新潟市、広島市など大都市・地方中枢都市が上位に並んだが、減少率ランキングでは奥能登や中山間地域、半島部、離島部の自治体が目立つ。一定の人口規模を持つ都市でも減少率が高いケースがあり、広島県呉市は10.7%減(2万2939人減)、北海道小樽市は9.8%減、茨城県日立市は9.0%減だった。かつて産業や港湾、交通の拠点として発展した都市でも人口減少が深刻化している。
ランキング1位~50位(抜粋)
以下に、2020→2025年人口減少率上位50位の一部を掲載する。1位:珠洲市(石川)34.0%、2位:輪島市(石川)26.6%、3位:能登町(石川)18.9%、4位:室戸市(高知)17.8%、5位:身延町(山梨)16.3%、6位:神恵内村(北海道)15.6%、7位:三宅村(東京)15.3%、8位:南三陸町(宮城)14.9%、9位:大槌町(岩手)14.5%、10位:山江村(熊本)14.3%。上位には北海道や東北、九州の離島・半島部も多くランクインしている。
今後の展望と課題
今回の結果は、自然減に加え、能登半島地震のような大規模災害が人口流出を加速させる実態を浮き彫りにした。特に奥能登地域では復興の見通しが立たないまま人口減少が進行しており、自治体の存続に関わる課題となっている。総務省は今回の速報値を基に、今後の地域政策の見直しを迫られることになる。



