沖縄県知事選(27日告示、9月13日投開票)を巡り、過去の選挙で最大の争点だった米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題が、争点から事実上消えている。3選を目指す現職の玉城デニー氏(66)は8月12日の政策発表で「辺野古『新基地』建設反対の県民の民意を守り抜く」と述べたが、7項目の「政策の柱」には辺野古の文言はなかった。
「前哨戦的色合い」後退、県側敗訴で手立て失う
記者から理由を問われた玉城氏は「前回は(設計概要の)変更承認申請の課題とか翁長(雄志)前知事が承認を取り消した以降の動きとか、今よりもっと前哨戦的色合いが非常に強く、それを強調することが求められていた」と説明した。辺野古移設を巡る国と県の法廷闘争は県側の敗訴で決着し、玉城県政は移設を止める有効な手段を失っている。
工事が進む中、いつまでも「辺野古反対」を掲げても無党派層の支持を得にくいと判断した可能性がある。
候補者の姿勢は三者三様、鉄軌道は共通政策
知事選には、新人で元那覇市副市長の古謝玄太氏(42)と、民主党政権で郵政民営化担当相を務めた元衆院議員の下地幹郎氏(65)らが挑む。古謝氏は辺野古移設容認、下地氏は現行計画の見直しと軍民共用空港の整備を主張しており、姿勢は分かれる。
一方、沖縄本島を南北に貫く鉄軌道計画は3氏に共通する政策だ。玉城氏は「戦後100年に向けた最重要課題」と位置づけ、総事業費6000億円を超える戦後最大のプロジェクトとされる。検討委員会は平成30年、浦添市や宜野湾市、北谷町、沖縄市、うるま市、恩納村を経由するコースを推奨ルートとして選定している。



