水産庁が日高地方で初の現地視察
資源量が急回復したクロマグロが各地で漁具を破壊する被害が相次ぐ中、水産庁は20日、北海道内で初めて日高地方の被害状況を視察した。同地方では近年、クロマグロの来遊量が急増し、サケの定置網が頻繁に破られる被害が発生。漁師らは修理代の負担を強いられている。
水産庁によると、20日は柿沼忠秋資源管理部長が日高中央漁協幹部らと浦河港(浦河町)を早朝に出発し、沖合に設置されたサケの定置網を視察する予定。荒天の場合は幹部らとの意見交換に切り替えるという。
クロマグロ資源量は過去最多水準に回復
同庁によると、2010年のクロマグロ資源量は1983年以降最少の1万2275トンまで落ち込んだが、その後の管理が奏功し、2022年には14万4483トンと過去最多の水準に回復した。しかし、14日まで長崎市で開かれた国際会議では漁獲の増枠について協議が行われたが合意に至らず、漁業被害への対応が課題となっている。
漁師の負担と国への支援要請
網に入ったクロマグロは漁獲枠の制約から放流せざるを得ず、放流作業に伴う人件費や燃料代などが漁師らの負担となっている。地元漁協は国に支援を求めている。柿沼氏は取材に対し、「まずは実際に現地に出向いて関係者の話を伺い、何ができるか対応を検討したい」と述べた。



