千葉県を襲った記録的な豪雨から20日で1週間となる。同県茂原市の特別養護老人ホーム「光風荘」では、豪雨の影響で周囲の道路が冠水。一時的に孤立状態に陥り、ボートを使って利用者を搬送する場面もあった。三橋一弘施設長(59)が産経新聞の取材に応じ、当時の状況を語った。
水位は胸の高さに到達
水位がピークに達したのは15日の昼過ぎ。施設の正門では胸の高さにまで達し、少し高い場所にある建物にも水が入ってきたという。「まるで湖の中に建物だけが浮いているような状況で、恐怖を感じた」。膨大な雨量が近くの排水機場の処理能力を超え、浸水が広がったとみられる。
約20人を2階へ避難、備蓄食で凌ぐ
約60人の利用者のうち、1階にいた約20人を2階に避難させた。食材を調達できないため、フルーツの缶詰やパックご飯などの備蓄食で過ごしたという。水は雨が止んでも引かず、16日には市が紙おむつなどの物資をボートで届けた。体調を崩した利用者も、ボートで搬送。入院したが、命に別条はないという。一部の職員は、泊まり込みで利用者のケアに当たった。
道路の水が引き、通常生活への復旧進む
三橋さんは「日に日に疲労の色が濃くなったが、利用者のために動いてくれた。市や周辺住民の方も協力してくれた」と感謝した。18日には正門前の道路の水が引き、車が走行できるようになった。準備が整い次第、利用者を1階に移す予定だ。三橋さんは「風呂はしばらく使えない状況が続く。通常とは違う生活となるが、利用者の方の体調変化を見逃さないように気を配る」と話した。



