96歳の「伝説の大道芸人」ギリヤーク尼ケ崎さんが10日、東京・西新宿の新宿三井ビル「55HIROBA」で今年最後の青空公演を行った。「黒子」としてサポートしている紀あささんは今公演でちょうど10年を迎えた。
黒子として10年、感慨深いと語る
紀さんは「10年も一緒に芸を続けられるとは思わなかった。感慨深いです」と笑顔で話した。写真家で手回しオルガン奏者の大道芸人としても活躍する紀さんが、ギリヤークさんの黒子としてデビューしたのは2016年10月。パーキンソン病を抱えていたギリヤークさんの車いすを押して新宿公演を手助けした。その後も、芸の練習、公演の送迎や宿泊などの手配、病院の付き添いなど公私ともども支えている。
約600人の観客に「一生芸人でいます」
ギリヤークさんは近年、脊柱管狭窄症など多くの病を抱えている。紀さんと二人三脚で無事踊り終えたギリヤークさんは「今の気持ちを忘れず、一生芸人でいます。皆さんも一緒に〝魂〟で天国まで踊っていきましょう」と、集まった観客約600人に話し、大きな拍手がわいた。
今後の公演予定と100歳公演への挑戦
ギリヤーク尼ケ崎さん(本名・尼ケ崎勝見、北海道函館市出身)は津軽三味線の音色に合わせた情念あふれる踊りで知られる。1968年、38歳の時に東京・銀座の数寄屋橋公園で初めて青空舞踊公演を行い、これまでニューヨークやパリなどの海外の街頭などでも踊り続けてきた。阪神大震災、東日本大震災、能登半島地震の被災地などで「祈りの踊り」を行っている。
ギリヤークの今後の公演予定は、来年5月の横浜市神奈川区の六角橋商店街。ほかはまだ決まっていないが、紀さんと一緒に4年後の「100歳公演」を目指している。