農林水産省と大阪府は10日、小麦を保管している大阪市のサイロで、穀物への使用が認められていない市販の殺虫剤が使われていたとして、農薬取締法違反の疑いで立ち入り検査した。事実関係を精査した上で、必要な指導を行うという。
情報提供で発覚、登録外の農薬を使用
サイロを管理する大阪市の第三セクター「大阪港埠頭ターミナル」によると、今年8月に外部からの情報提供で発覚した。農薬取締法の規定では、登録された農薬しかサイロ内では使えないのに、登録されていない農薬であるペルメトリンを含む市販のくん煙殺虫剤を散布したという。
今年度出荷分は回収済み、過去にも使用の可能性
殺虫剤が使われた小麦は、今年度に少なくとも39トン出荷されたが、いずれも食品として流通される前に回収されているという。ただ、このサイロ内では同じ殺虫剤が2022~25年度にも使われていた可能性があるといい、同社が調査を進めている。今のところ健康被害などの報告はないという。
同社によると、発覚後に実施したサンプル調査で検出されたペルメトリンの残留濃度は、食品衛生法で定められた基準値(2ppm)を上回る3.2ppmが最大だった。同社は「仮に一生涯にわたって摂取し続けたとしても、健康に悪影響が及ぶ可能性は極めて低い」と説明している。
同社のサイロで保管する小麦の容量は計5万6735トン。年間約13万トンの取り扱い実績がある。



