トランプ氏、NIH助成金に拒否権持つ委員会構想か 医療研究統制強化へ
トランプ氏、NIH助成金に拒否権の委員会構想か 医療研究統制

米メディアはこの週末、ドナルド・トランプ米大統領が「ウォーク(社会問題に対する意識が高いこと)」なプログラムや機関への締め付けの一環として、米国の医療研究資金の管理を目指していると報じた。2025年の政権復帰以降、トランプ氏は連邦政府による研究資金、特に生物医学分野への助成を大幅に削減してきた。

外部委員会の設立構想

ポリティコやニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなどが引用した匿名情報筋によると、ホワイトハウスの高官らは、医療研究を担う米国立衛生研究所(NIH)が交付する助成金に対し、拒否権を行使できる外部委員会の設立について協議しているとされる。またワシントン・ポスト紙によると、トランプ氏に近い右派のラッセル・ボート行政管理予算局(OMB)局長は、NIHが「ウォーク」な研究に資金を提供しているとして厳しく批判しているという。

研究機関から批判の声

報道を受け、NPO連合「リサーチ!アメリカ」のラス・ポールセン会長は20日の声明で、「これ以上官僚機構を肥大化させれば、医療の進歩は完全に停滞するだろう」と批判した。同氏は「命を救う新たな治療法や医療上のブレークスルーを待っている米国の患者とその家族を、これ以上待たせるべきではない」と訴えた。

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学問や研究の自由に対する政権の圧力をめぐっては、批判の声が多く上がっている。そうしたなかで新たな措置が講じられることになれば、ホワイトハウスによる科学研究への統制は一段と強まることになる。ハーバード大学をはじめとするトップレベルの研究機関は、右派的ビジョンを掲げるトランプ政権のより広範な取り組みにおいて中心的な標的となっている。

研究者による訴訟も

米国の研究者らは先週、ダイバーシティー(多様性)や性自認、気候変動に至るまで、政権が同意しない見解への検閲目的で助成金を停止したとして、NIHを相手取り訴訟を起こした。原告の一人、ピッツバーグ大学の精神医学教授アン・コーエン氏は、取り組んでいたアルツハイマー病に関する研究について、「歴史的に研究が十分に行われてこなかった高リスクコミュニティーにおいて、認知症のリスクを特定し軽減する方法をよりよく理解するためのものだった」と、最近の声明で明らかにしていた。

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