未成年の選挙運動禁止は「憲法違反」東京地裁が初判断、賠償請求は退ける
未成年の選挙運動禁止は「憲法違反」東京地裁が初判断

公職選挙法が未成年者の選挙運動を禁止し、罰則を科しているのは憲法違反だとして、17~20歳の4人が国に損害賠償などを求めた訴訟の判決が25日、東京地裁(衣斐瑞穂裁判長)であった。判決は、未成年者の自発的な選挙運動を一律に制限することは「表現の自由」を保障する憲法21条に反すると判断した。

「選挙運動」の定義と罰則の内容

一方、未成年者を選挙に使うことを禁止し、使った側に罰則を科す規定については合憲と判断した。原告側は裁判で、選挙運動ができる地位にあることの確認や国に対する損害賠償などを求めたが、判決はいずれも退けた。

最高裁の判例によると、選挙運動は、特定の選挙で、特定の候補者のために投票を呼びかけること――と定義される。

公選法は、18歳未満の選挙運動を禁じており、違反した人には1年以下の拘禁刑か30万円以下の罰金刑を科すとしている。公民権も最大5年間停止される。罰則は、未成年者を選挙に使った側だけでなく、選挙運動をした未成年者も対象になっている。

原告側と国側の主張

裁判で原告側は、1952年の公選法改正で新設された両規定は「時代錯誤」で、未成年者の自発的な選挙運動まで一律に禁止することは憲法21条が保障する「政治的表現の自由」を侵害していると主張。罰則は、憲法31条が保障する「適正な刑罰」を超えて過剰だと訴えていた。

国側は、両規定がつくられた当時、候補者名を連呼させるために多数の未成年者が動員され、「選挙の公正」が著しく害される状況があったと説明。こうした事態を防ぎつつ、不当な選挙運動から未成年者を保護するために両規定が必要だと反論していた。