滋賀県近江八幡市在住で米寿を迎えるお年寄りの日常を撮ったスナップを紹介する「ふくよか写真展」が、市役所1階多目的スペースで開かれている。同市の写真館「ダイヤモンドフォト」役員の垣内寿美夫さん(77)が1987年から続けてきた取り組みで、今年から写真館スタッフらが引き継いだプロジェクトとして始動した。
約120人の写真を展示、通算5000人を撮影
垣内さんは、米寿の記念に肖像写真を撮影して贈る市の敬老事業に携わってきた。「お年寄りの元気な姿をみてほしい」と、肖像写真とは別に希望者のスナップを撮影し、「敬老の日」に合わせ「米寿写真展」として紹介してきた。スタッフと一緒に自宅や施設を訪問し、写真館に来てもらって撮影することもある。
当初はスナップの希望者は60人ほどだったが、200人を超えた年もあり、2007年から「ふくよか写真展」に改称した。垣内さんは年齢や体力の衰えも考え、「写真展を継続するために若い人に託したい」と今年は身を引いた。若手スタッフらが7、8月に約160人のスナップを撮影し、37回目となる今年はこのうち約120人の写真を飾った。夫婦や家族で写真に納まるカット、大正琴や囲碁といった趣味、草花の手入れをする場面、ゲートボールのスティックを振るうはつらつとした姿もある。
プロジェクトリーダーは県内への拡大を展望
被写体となったお年寄りは通算約5000人に上る。プロジェクトリーダーを務める同写真館のカメラマン、稲葉昌樹さん(31)は「米寿を写真で祝う考えを多くの人で支えるプロジェクトにして続ける」とし、県内に広げたいという。
垣内さんは「お年寄りが『同窓会』のように集まり、お互い健在であることを確かめる役割もある」と継続する意義を強調し、「私がやっていては若い人が育たない。これからの活動を見守る」と話す。
写真展は30日までの平日午前9時~午後4時45分。10月20日以降は、それぞれのお年寄りが住む地域のコミュニティーセンターでも展示予定。問い合わせはダイヤモンドフォト(0748・33・4004)。