東京都江戸川区教育委員会は2018年度に区立中学校で起きたいじめを重大事態と認定し、13日に第三者委員会の調査結果を発表した。発生から調査開始まで5年以上を要しており、第三者委は学校や区教委の問題点を13項目にわたって指摘した。
いじめの内容と報告の遅れ
報告書によると、区立中の生徒は2018年、別の生徒から「死ね」「うざい」などと言われたほか、部活動で無視や仲間外れにされていると感じる状況があった。文部科学省の指針では、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」の目安を「年間欠席日数30日」としているが、学校が区教委に報告したのは、不登校開始から5か月近く経過してからだった。
副校長の人事異動に伴う引き継ぎの際には、「いじめが終了した」との誤った内容を共有するといった問題もあった。
区教委の対応と第三者委の指摘
一方、区教委も学校側から詳細な報告を求めず、調査の指示もしなかった。結果として、第三者委による調査開始は2024年7月となった。第三者委は「同法などの持つ意味を学校だけでなく、区教委も十分に理解できていなかったとみるほかない」と指摘した。
区教育相談センターの森川康一センター長は「重く受け止め、研修などを強化する。いじめの疑いが生じた際に、迅速かつ的確な対応ができる体制を構築し、再発防止の徹底を図る」とのコメントを発表した。
被害生徒の父親の訴え
被害生徒の父親(51)によると、生徒の卒業後も学校や区教委とやりとりを続け、調査を求めてきた。父親は「いじめ後も学校や区教委の対応に苦しめられてきた。本人に謝罪をしてもらいたい」と話した。