伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)と日本IBMは10月15日、AIを使った新規アプリケーション開発と既存システムの刷新を支援する「A-Native(エー・ネイティブ)」で協業し、CTCが同サービスの提供を開始することを発表した。価格は500万円から。基幹システムや大規模な業務システムの改修・刷新を検討する企業を対象に、3年間で50社への導入を目指す。
3つのサービス構成、AIエージェントは2026年12月提供予定
A-Nativeは、AI駆動開発を中核に、アプリケーション開発からシステムの構築・運用までを支援するサービス群。開発作業を効率化する「A-Native Develop」、既存システムの分析・刷新を支援する「A-Native Modernize」、AIエージェントを開発・提供する「A-Native Agent」の3サービスにより構成される。A-Native Agentは2026年12月に提供する予定で、社内のナレッジ検索や文書作成、問い合わせ対応などに向けたAIエージェントを扱う。
IBM Bob採用でガバナンスと効率化を両立
要件整理や設計、プログラム開発、テストといった開発工程の効率化に加え、既存システムの構造やソースコードを分析し、改修範囲の把握を支援する。段階的なクラウド移行やモダナイズにも対応する。
中核となるA-Native Developには、日本IBMが提供する開発支援ツール「IBM Bob」を採用した。AIで要件整理から設計、実装、テストまでを支援するほか、監査ログ管理や作業承認などのガバナンス、セキュリティ、運用管理にも対応。企業のAI利用に関する統制や管理プロセスを維持しながら、開発作業の効率化を図る。
既存システムの複雑化課題に対応
A-Native提供の背景には、長年運用してきたシステムで、改修の積み重ねによる構造の複雑化や設計資料の整備不足が生じ、変更の影響範囲や刷新の必要性を判断しにくくなっていることがある。両社は、こうした問題が制度変更への対応遅れやITコストの増加、業務の属人化につながっていると説明する。
CTCは、大規模システム開発やクラウド基盤構築の経験と、日本IBMとの技術検証で得た知見を生かし、要件整理や設計書作成などを伴走型で支援する。今後、両社は顧客の業務に合わせたAIエージェントの開発サービスも拡充する方針だ。