次期教皇候補の枢機卿、複数女性から性的暴行告発され退任意向
次期教皇候補の枢機卿、性的暴行告発で退任意向

ローマ・カトリック教会の高位聖職者、クリストバル・ロペス・ロメロ枢機卿(74)が2026年7月7日、複数の女性から性的暴行の告発を受けたことを受け、退任する意向を表明した。AFPの調査報道により、少なくとも5人の女性が同枢機卿による性的暴行を申し立てていることが明らかになった。

告発の内容と枢機卿の反論

告発者の一人は今年5月、モロッコのバチカン大使館に告発状を提出。AFPが確認した文書によれば、ロペス枢機卿から「特に執拗かつ長時間にわたる抱擁」を受け、さらに「キスをしようとするに等しい身体的親密さ」を求められたが、間一髪でかわしたと主張している。ラバト司教区の教会関係者によると、同様の被害を訴える告発は少なくとも5件に上る。

ロペス枢機卿はAFPへの書面回答で、「成人女性に対する不適切な行為で告発されている」事実を認め、「教会が予備調査を開始した」と述べた。その一方で、「私は暴行も、暴力も、セクシュアルハラスメントも一切行っていない」と強く否定している。

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「隠蔽と沈黙の文化」への批判

ラバト司教区の関係者は、ロペス枢機卿の周囲に存在する「隠蔽と沈黙の文化」を批判。側近たちが手を貸して同枢機卿を守っていると告発している。同関係者によると、ロペス枢機卿を古くから知る人々は、南米での宣教師時代にも同様の行為があったと報告しているという。

ロペス枢機卿は貧しい人々のために働く気さくな「街の神父さん」として知られ、パラグアイ、ボリビア、スペインでサレジオ修道会の管区長を務めた経歴を持つ。

次期教皇候補としての立場

カトリック系ウェブサイト「クラックス」によると、昨年4月のフランシスコ前教皇死去後、ロペス枢機卿は一部のバチカンウォッチャーや「少なくない数の枢機卿」から次期教皇候補として名前が挙がっていた。また、「ナショナル・カトリック・レビュー」も、異文化や大陸間の架け橋となった経歴を評価し、「次期教皇の座を狙える有力候補」と報じていた。

しかし、ロペス枢機卿はコンクラーベ(教皇選挙)の4日前に撤退を表明。「(教皇になる)野心は一切ない」「もし私が選出されたら、シチリア島へ逃亡する」と語っていた。

バチカンの対応と今後の見通し

別の情報筋は匿名を条件に、在モロッコ・バチカン大使館およびバチカン教理省に宛てられた4通の手紙をAFPに再送。それは「ロペス枢機卿を含む聖職者による性的虐待」の告発状だった。この情報筋によると、ロペス枢機卿は最近、定年75歳を迎える2027年を前に退任を検討していることを示唆し、後継者の早期任命を要請していたという。

バチカンのアルフレッド・シュエレブ駐モロッコ大使は、ロペス枢機卿の年齢を考慮すれば「標準的な対応」の範囲内と説明。また、「関係当局によって事実が立証されるまでは、推定無罪の原則が維持されなければならない」と述べている。

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