夏の入浴で温熱効果を最大限に活かす方法:医師が警告するNG習慣
夏の入浴で温熱効果を活かす方法:医師が警告するNG習慣

夏の暑い日、シャワーだけで済ませていませんか?医師の早坂信哉氏(東京都市大学教授、日本健康開発財団温泉医科学研究所所長)は、夏こそ湯船に浸かることを強く勧める。しかし、多くの人が無意識にやってしまう習慣が、入浴の健康効果を台無しにしているという。

温熱効果こそ入浴の最大の利点

早坂氏は、入浴の最大のメリットは「温熱効果」にあると説明する。お湯に浸かって体を芯から温めると、全身の血管が拡張し血流が改善される。これにより、酸素や栄養が体の隅々まで行き渡り、疲労や不調の原因となる老廃物が排出される。シャワーだけでは体の表面しか温まらず、この効果は得られない。さらに重要なのは、温熱効果が入浴後もしばらく持続することだ。湯船から上がっても、体がぽかぽかと温かい状態が続き、血行良好な時間が長く保たれる。しかし、夏の入浴後にありがちな行動の多くが、この貴重な効果を自ら打ち消していると早坂氏は警鐘を鳴らす。

NG習慣その1:風呂上がりの冷たい水

入浴中に失われる水分は、研究によると1回で500ml、多いときは800mlにも及ぶ(医学と生物学 2010;154(8):376-386)。そのため、早坂氏は入浴前後にコップ1〜2杯ずつの水分補給を推奨する。ただし、問題は水の温度だ。汗をかいた後は冷たい水を飲みたくなるが、これが温熱効果をリセットしてしまう。冷たい水が胃腸の熱を奪い、血流を悪化させるからだ。早坂氏は「常温の水」を勧め、牛乳や麦茶も水分吸収の面で良いという。牛乳に含まれるたんぱく質が腸からの水分吸収を助けるためだ。冷たい水を一気に飲むのは避け、常温でゆっくり補給するのが理想的だ。

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NG習慣その2:扇風機や冷房の直当たり

入浴後、扇風機の風を直接浴びたり、冷房を強く効かせたりするのも禁物だ。体が温まった状態で急激に冷やすと、血管が収縮し温熱効果が失われる。早坂氏は「扇風機に直当たり」「冷房ガンガン」を避け、室温を適度に保つようアドバイスする。せっかくの血行促進効果を台無しにしないためには、入浴後も体をゆっくり冷ますことが重要だ。

理想の湯温は40度、熱すぎるお湯はNG

早坂氏は、夏の入浴に適した湯温として40度を推奨する。42度以上の熱いお湯は交感神経を刺激し、かえって疲労を招く可能性がある。一方、38度のぬるめのお湯は副交感神経を優位にし、リラックス効果が高い。早坂氏は「38度で20分」の入浴習慣が酷暑対策に有効だと述べている。この温度と時間でじっくり浸かれば、体温を無理に下げずに済み、夜間の快適な睡眠にもつながる。

入浴後の保湿も忘れずに

入浴後は肌の水分が失われやすいため、保湿ケアも欠かせない。早坂氏は、入浴後の保湿を習慣にすることで肌のバリア機能を保ち、健康維持に役立つと指摘する。特に夏はエアコンなどで肌が乾燥しやすいため、化粧水やクリームでしっかり保湿することが推奨される。

まとめ:夏こそ湯船に浸かり、温熱効果を最大限に

早坂氏は、夏でも湯船に浸かることで得られる温熱効果が、健康維持に大きく貢献すると強調する。入浴前後の水分補給は常温の水か牛乳で行い、入浴後は急激な冷却を避け、40度前後の湯で20分ほどゆっくり浸かるのが理想的だ。これらのポイントを押さえることで、夏の暑さを乗り切りながら、体の内側から健康を促進できる。

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