プール整備支援拡大を歓迎 命守る水泳授業の継続を
プール整備支援拡大を歓迎 命守る水泳授業の継続を

スポーツ庁が、公立学校の屋内プールや授業で利用できる公共の屋内プールを新築・改築する自治体への財政支援を拡大する方針を示した。周りを海に囲まれ、大小の河川も身近にある日本では、泳ぐことは命を守ることにつながる。「海洋国家」の象徴ともいえる水泳の授業を維持するには、プールの充実や教員らの指導力向上が欠かせない。同庁の取り組みを歓迎する。

補助率を3分の2に引き上げ

支援が拡大されるのは、授業で使うことを前提に新築・改築される屋内プールだ。同庁は令和9年度からの補助率をこれまでの3分の1から3分の2に引き上げるという。9年度予算の概算要求では、「強く豊かな日本」投資枠を活用するなどして、屋内プールを含むスポーツ施設の整備に計約80億円を計上している。各地の自治体や教育委員会は支援を活用し、積極的に整備を進めてもらいたい。

老朽化や暑さで授業縮小も

近年はプールの老朽化や気候変動の影響などにより、全国の小中学校で水泳の授業を取りやめる事例が目に付く。プールサイドや水の中で児童・生徒が熱中症になるケースも増え、屋外プールでの安全確保が難しくなっている。笹川スポーツ財団が6年度に行った調査では、回答した全国の市区町村のうち全小学校で水泳の授業を行っているのは93・4%、1校も実施していない市区町村は1・2%あった。授業を学校外の公共施設で行ったり、民間事業者に委託したりするケースもみられる。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

屋内プールの整備急務

天候に左右される屋外プールに比べ、屋内プールは計画的に授業を進めることができる。だが、学校に設置されているプールは、屋内が屋外の約26分の1にとどまるという。プールに限らず、全天候型の体育施設の整備は急がねばならない。学校体育の充実は、未来の国力にもつながるからだ。国は財源を優先的に回すなど取り組みを強化してほしい。

熱波に見舞われたフランスでは、暑さを逃れるために水に飛び込むなどした人が、溺れて亡くなる事故が増えたと報じられてもいる。上手に泳げなくても、水の中で身体を動かすことに子供のうちから慣れておくことが大切だ。水泳の授業をなくしてはならない。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ