新型コロナウイルスワクチンについて、2024年秋以降も高齢者や基礎疾患のある人などは無料で接種できる見通しとなった。厚生労働省が3月15日、定期接種化の具体的な方針を公表した。これまで特例臨時接種として全額公費で行われてきたが、2024年度からはインフルエンザと同様の定期接種に移行する。ただし、接種対象者以外は原則有料となる。
定期接種の対象者と費用負担
定期接種の対象となるのは、65歳以上の高齢者と、60~64歳で心臓や腎臓などの基礎疾患がある人。これらの対象者は、これまで通り無料で接種できる。一方、対象者以外の人が接種する場合は、原則として全額自己負担となる。価格は未定だが、1回あたり数千円から1万円程度になる見通し。
接種回数と時期
定期接種では、年1回の接種を基本とする。接種時期は秋冬ごろを想定しており、2024年秋から開始する予定。使用するワクチンは、オミクロン株に対応したものを中心に検討する。厚労省は「感染状況やワクチンの有効性などを踏まえ、適切なタイミングで接種を実施する」としている。
特例臨時接種から定期接種への移行
新型コロナワクチンは、2020年の接種開始以来、特例臨時接種として全額公費で行われてきた。しかし、2023年5月に感染症法上の位置づけが5類に移行したことを受け、2024年度からは定期接種に移行することが決定していた。定期接種化により、公費負担の範囲が限定的になる一方、長期的なワクチン接種体制の維持が期待される。
専門家の見解
厚労省の審議会では、専門家から「高齢者や基礎疾患のある人への接種は引き続き重要」との意見が出ている。また、ワクチンの有効性が持続する期間や、新たな変異株への対応など、今後の課題も指摘されている。厚労省は「科学的知見に基づき、適切な対策を講じていく」と述べている。
今回の定期接種化により、2024年秋以降も高リスク群の無料接種が継続される一方、一般の人は有料となる。今後の感染動向やワクチン開発の進展によって、接種勧奨のあり方も変化する可能性がある。



