コロナ5類移行で医療逼迫リスク、専門家が警鐘
コロナ5類移行で医療逼迫リスク、専門家が警鐘

新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが2023年5月8日に5類に移行して以降、医療現場の逼迫リスクが高まっている。専門家は「医療提供体制の縮小が進み、重症患者への対応が困難になる可能性がある」と警鐘を鳴らす。

5類移行後の医療現場の現状

5類移行に伴い、これまで国や自治体が指示していた入院勧告や外出自粛要請などの措置は廃止された。また、医療機関に対する診療報酬の特例措置も縮小され、多くの病院でコロナ患者の受け入れ体制が縮小されている。

東京都の調査によると、5類移行後の6月時点で、都内の病床使用率は約20%と低水準だが、実際には軽症患者の受け入れを制限する医療機関が増加。重症患者の受け入れが可能な病床は限られており、今後の感染拡大に備えた備えが不十分との指摘がある。

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専門家の見解

感染症学が専門の東京医科大学の濱田篤郎教授は「5類移行後、医療機関の間でコロナ患者の受け入れに消極的な姿勢が広がっている。特に中小の病院では、感染対策のコストや人員不足を理由に、コロナ患者の診療を断るケースが増えている」と話す。

さらに、濱田教授は「今後、新たな変異株が出現して感染が再拡大した場合、重症患者が集中する大規模病院がすぐに逼迫する恐れがある。その際、軽症患者を診る中小病院の役割が重要になるが、現状ではその機能が十分に発揮されない可能性が高い」と警鐘を鳴らす。

今後の課題と対策

国は5類移行後も、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患を持つ人へのワクチン接種を推奨しているが、接種率は伸び悩んでいる。また、経口抗ウイルス薬の備蓄も進められているが、医療機関への供給体制には課題が残る。

厚生労働省の担当者は「医療機関との連携を強化し、地域ごとの感染状況に応じた柔軟な対応を取る」と述べるが、具体的な数値目標は示されていない。

専門家は「5類移行後も、個人の感染対策と医療機関の連携強化が不可欠だ。特に、高齢者施設や医療機関でのクラスター発生を防ぐための対策を徹底する必要がある」と指摘している。

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