クリニックフォアグループは2026年7月31日、『長期休暇中の体調不良と受診に関する調査』の結果を発表した。同調査は2026年7月10日〜13日、全国の20〜59歳の有職男女800名(0〜12歳の子育て層400名、子どもなし・13歳以上400名)を対象にインターネットで実施した。
子育て世代は体調不良のハイリスク層
夏休み・お盆・シルバーウィークなどの長期休暇中に親自身が体調を崩した経験がある人は、子育て世代で46.0%と、非子育て層(29.5%)の約1.6倍にのぼった。旅行や帰省で「動く」予定が多いうえ、子どもの長期休みに伴い家庭のタスクが増えることや、看病の負荷が重なる子育て世代は、毎年のように長期休暇に体調を崩すハイリスク層であることがうかがえる。
受診を阻むのは症状の軽さより「役割の多さ」
子育て世代の33.8%が「長期休暇中に自分の体調不良を後回しにした経験がある」と回答した。理由(複数回答、n=135)は「家族の体調不良対応に追われていた」(55.6%)、「子どもの夏休みと重なり家庭タスクが増えていた」(49.6%)、「病院が休診などで受診のタイミングを逃した」(39.3%)の順。「大したことないと思い様子をみていた」(27.4%)は最下位だった。
つまり親の受診を阻んでいるのは「症状が軽いから」ではなく、看病・家事・育児という「役割の多さ」だ。親の自己犠牲は性格や気の持ちようの問題ではなく、長期休暇の家庭構造から生まれていることがうかがえる。
実際に、受診しようとして困った経験がある人のうち、子育て世代では33.8%が「子どもの対応で自分の受診が後回しになった」と回答(非子育て層は4.3%)。医療機関が開いていないという物理的な壁に加え、子育て世代には「自分の受診の優先順位が最後になる」という構造的な壁が存在している。
後回しにした結果、重症化や家庭への支障も
自分の体調不良を後回しにした結果(複数回答、n=135)は、「症状が悪化し、後日受診した」(46.7%)、「帰宅後に緊張の糸が切れて倒れ、仕事・家事に大幅な支障が出た」(32.6%)、「結果的に重症化・長期化した」(25.9%)、「旅先で悪化し『看病する側』から『看病される側』になった」(23.0%)となった。
家族の看病に追われた親が、最後のドミノとして自分が倒れる——親自身の体調は、家族の休暇と家庭の日常を支える「インフラ」であり、その不調のガマンは家庭全体の稼働停止リスクに直結することがうかがえる。
薬局も休み、薬が手に入らない第二のハードル
長期休暇中に「薬局の休業などで薬を受け取れなかった」経験がある人は、子育て世代で20.0%と、非子育て層(7.3%)の約2.7倍にのぼった。「帰省・旅行中に薬が切れた・持参し忘れた」経験も子育て世代で20.8%と、非子育て層(11.8%)を大きく上回っている。医療機関だけでなく薬局も休みに入る長期休暇では、受診できても「薬が手に入らない」という第二のハードルが存在し、家庭のタスクで身動きが取りにくく移動の多い子育て世代ほどその影響を受けやすい実態がうかがえる。
監修医「早めの受診が家族の休暇を守る」
クリニックフォア監修医からのコメントは以下の通り。
お子さんの体調管理に気を配る一方で、ご自身の不調は「これくらい大丈夫」と後回しにしてしまう保護者の方は少なくない。今回の調査でも、症状の軽さ以上に、ご家族の看病や家庭での役割を優先するあまり、ご自身の受診の機会を逃している実態がうかがえた。親が倒れてしまうと、看病や家事・育児など家庭全体に影響が及ぶ。ご自身の休養と早めの受診は、ご家族の休暇を守るための大切な備えでもある。我慢して悪化させる前に、看病の合間や家を離れられない状況でも受診しやすい方法も含めて、早めに医師に相談することを検討してほしい。



