「納豆を食べているから、たんぱく質は十分」と思っている人は少なくない。しかし、たんぱく質は量だけでなく「質」も重要だ。動物性たんぱく質を少し加えるだけで、栄養バランスはさらに高まるという。
たんぱく質の「質」とは?
たんぱく質は、筋肉や骨、臓器、血液、皮膚、爪、髪、ホルモン、酵素など、体のあらゆる部分を構成する。約20種類のアミノ酸でできており、そのうち9種類は体内で合成できない「必須アミノ酸」と呼ばれる。必須アミノ酸はたんぱく質の合成に不可欠だが、特定のものだけ偏って摂取しても意味がなく、9種類をバランスよく摂ることが重要だ。
動物性 vs 植物性たんぱく質
動物性たんぱく質(肉・魚・卵・乳製品)は必須アミノ酸がバランスよく含まれ、卵はアミノ酸スコア100点満点。一方、植物性たんぱく質(豆腐や納豆などの大豆製品)も悪くはないが、動物性をまったく摂らないと必須アミノ酸に偏りが出る。さまざまなたんぱく質食品をまんべんなく食べることで、たんぱく質の力を最大限発揮できる。
食欲のない人や高齢者は植物性たんぱく質に偏りがちだが、植物性のみで1日に必要な量を満たすのは現実的に難しい。そこで、動物性+植物性のセットが推奨される。例えば、納豆や豆腐にかつお節やしらす干しをかけると良い。
ビタミンB12不足のリスク
動物性たんぱく質を食べないと、ビタミンB12が不足する問題もある。ビタミンB12は赤血球の合成や造血に関わり、不足すると貧血の原因になる。また、活性型のメコバラミンは神経の働きに関与し、欠乏すると手足のしびれや眼精疲労、肩こりなどの末梢神経障害を引き起こす可能性がある。ビタミンB12は、しじみやあさりなどの貝類、さんまやいわしなどの青魚、牛・豚・鶏のレバーに多く含まれる。
書籍『その食べ方は栄養を吸収してません』(木内麻里著、日比洋子栄養監修/青春出版社)では、効果的に栄養を取り入れるコツを紹介している。



