派遣先に妊娠報告しないよう指示…マタハラ懸念の声
派遣先に妊娠報告しないよう指示…マタハラ懸念

妊娠・出産を経ても働き続ける女性が増える中、初めての妊娠時の仕事調整に悩む声が聞かれる。読売新聞の投稿サイト「発言小町」に、新しい派遣先で働き始める1週間前に妊娠が判明した女性の悩みが寄せられた。

常用雇用型派遣(派遣会社の正社員)として働く30代の「トピ主」さんは、派遣先の業績不振で月末に契約終了。翌月から新たな派遣先で就業予定だったが、開始1週間前に妊娠検査薬で陽性反応が出たため、派遣元に相談。すると担当者から「安定期までは派遣先に妊娠を伝えず就業を開始してほしい」「安定期に入ったら報告し、産休に入る」「就業を辞退した場合、退職になる」などと説明されたという。

会社を辞めたくないトピ主さんは一旦指示に従ったものの、新職場は自宅から車で片道約60分、残業も月平均30時間。妊娠した身には負担が重いと考え、「無給で休職扱い」を打診したが拒否された。「せめて妊娠を明かしてから就業したい」と不安を投稿した。

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投稿への反応とアドバイス

投稿に対し、「らら」さんは「体調が悪くなったら母健連絡カードを医師に記入してもらい、職場に提出すれば業務配慮や休職が可能」とアドバイス。母健連絡カード(母性健康管理指導事項連絡カード)は、医師や助産師の指導内容を職場に伝えるツールで、派遣社員も利用対象。厚生労働省のサイトからダウンロードできる。

他のレスでは「妊娠の自己判定ではなく正式判定が出るまでは報告不要」「派遣元が契約を結んでいる以上、代わりを用意できないと賠償リスクも」「妊娠報告しなかったことで信用を失うのは派遣会社の方」などの意見が出た。

マタハラの観点から専門家が解説

NPO法人「マタハラNet」のメンバーは、「タイトルでは『妊娠を隠せ』と訴えるが、初めての妊娠で戸惑いや不安、休職への葛藤も感じられる」と指摘。常用雇用型派遣では本人の希望だけで無給休職を選べるとは限らず難しい面もあるという。

妊娠を理由とした解雇や減給などの不利益扱いは男女雇用機会均等法などで禁止。不利益扱いを受けた場合は、厚労省労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できる。正社員からパート変更の強要や役職解任、雇い止めなど法令違反の疑いがあれば指導を求められる。

マタハラNetのメンバーは「派遣元担当者は就業継続を前提に話を進めており、『安定期まで伝えない』説明が直ちに法令違反とは言い難い」とする一方、「『安定期になったら契約解除』『辞退したら退職』は状況によっては不利益扱いに当たる可能性もあり、趣旨を確認すべき」と述べた。

具体的なアドバイスとして、「今後、体調変化や医師の就業配慮が必要になった際、派遣元が派遣先とどう連携し調整するか事前に確認を。疑問があれば労働局の相談窓口を活用してほしい」とまとめた。

トピ主さんはその後の投稿で、予定通り就業を開始し、医療機関の診察予約も取ったことを報告。新しい職場で仕事に励みながら、子どもを迎える準備を進めている。

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