消費減税反対派は人事で冷遇か 高市首相の手に自民党内「○×リスト」
消費減税反対派は人事で冷遇か 首相の手に「○×リスト」

政府は来年4月から2年間限定で、飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げる方針だ。先月5日に減税に関する基本方針を閣議決定するまでは自民党内の賛成派と反対派による激しい攻防が繰り広げられた。政府は、10月上旬の召集が見込まれる臨時国会で関連法案の成立を目指しており、今月中旬にも高市早苗首相が行う内閣改造・自民役員人事でも「減税シフト」が敷かれるとみられる。反対派は冷遇が避けられそうにない。

「辞任」で抵抗

7月30日の自民臨時役員会。首相は、飲食料品の消費税を1%に減税するとともに中低所得者向けの現金給付を実施し、税負担を「実質ゼロ」とする案が「最善の方法だ」と表明した。その上で自身が悲願とする「飲食料品消費税ゼロ」の実現に向けて党内の意見集約を指示した。

臨時役員会に先立つ同月28日には、財務相経験者で減税に慎重とみられた麻生太郎副総裁、鈴木俊一幹事長と党本部で会談。減税に反対しない意向を取り付け、決断への環境を整えた。

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首相の指示を受けた自民は臨時役員会翌日の同月31日から早速、議論に入ったが、党税制調査会幹部らが減税に反対の声を上げた。税制改正議論に絶大な影響力を持つ自民税調は、財政規律を重視する傾向が強い。税調幹部は、小渕優子元選対委員長が「インナー」と呼ばれる非公式幹部会合のメンバーを辞任するなど抵抗を強めた。

同日の税調幹部会合では「歴代政権が命運をかけて税率を引き上げてきた重みを考えて議論すべきだ」との意見が相次いだ。古川禎久元法相は会合後、記者団に「(2年後に)税率を元に戻すリスクが高い。所得に連動した給付の方が中低所得者に早く届けることができる」と訴えた。稲田朋美元防衛相も「減税ではなく困っている人に手厚く配った方が優れている」と給付を主張した。小野寺五典税調会長は会合について「6対4で反対が多かった」と率直に明かした。

賛成派の巻き返し

一方、賛成派も巻き返しを図った。首相に近い議員らが中心となり、全国の地方組織や経済団体に減税の必要性を説明するなど、党内世論を喚起する動きを見せた。こうした動きを受け、政府は先月5日の閣議決定にこぎ着けた。

今月中旬に予定される内閣改造・自民役員人事では、首相が減税に反対した議員を冷遇し、賛成派を登用する「○×リスト」を手元に準備しているとされる。反対派の間では「人事で報復される」との懸念が広がっており、今後の動向が注目される。

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