香川県知事選から一夜明けた31日、再選を決めた現職の池田豊人さん(65)は、県庁で開いた定例記者会見で選挙戦を振り返り、「多くの人に支持をいただき、身の引き締まる思いだ。全国に誇れる、輝ける香川をつくっていきたい」と意気込みを語った。
圧勝で再選、前回より約2万7000票増
知事選には4人が立候補。池田さんは5党の推薦を受け、初当選した2022年の前回選より約2万7000票多い約19万3000票を獲得し、圧勝した。4人による争いに、「非常にいろいろな意見が示されて良かったのではないか」と振り返った。
池田さんは2期目で目指す香川の方向性について、▽安全で安心して暮らせる▽世界に挑戦できる▽元気でにぎやか――の3点を強調。「香川で生まれ、学び、働く環境づくりが喫緊の課題だ」とし、子育て支援策のさらなる充実を図るとの考えを示した。
県政運営は「謙虚な姿勢」で、課題も
県政運営では「謙虚な姿勢で臨む」と強調。1期目に力を入れた、県立アリーナ(高松市)に多様な映像を投影するプロジェクションマッピング事業で、実施を担う企業を選定する過程などを公表しなかったことを報道陣に問われ、「改善すべきところは適宜、改善していく」と述べた。
知事選では与野党相乗りの支援を受けており、今後、県議会の各会派との距離感が課題の一つとなる。池田さんは「県議会は一番重要な声だ。現状はコミュニケーションがよく取れている」とした。
投票率は16年ぶり上昇、善通寺市は41.25%
知事選の投票率は35.68%で、過去最低だった前回(29.09%)を6.59ポイント上回った。投票率が上昇に転じたのは16年ぶり。全17市町で前回を上回った。
電子投票が行われた善通寺市は41.25%、県議補選も行われた丸亀市が35.64%、高松市は34.23%だった。期日前投票は前回の1.40倍の12万3640票で、過去最高を更新した。
高松市選挙管理委員会は、市内の投票総数が投票者数より一つ多かったと明らかにした。有権者の1人に誤って投票用紙を2枚交付した可能性があるとしている。
与野党相乗り、自民の支援と今後の課題
有権者は子育て支援や観光振興など、池田さんの4年間の実績に一定の評価を与えたと言える。池田さんは幅広い支援を受け、告示前から優勢が伝えられていた。
その中で、池田陣営を仕切ったのは自民党だ。高松市内で8月20日に開いた決起集会は自民関係者の「動員」もあり、会場のホールの約2000席は埋め尽くされた。個人演説会では自民の地方議員らが応援演説をし、池田さんとの親密さをアピールした。「来春の統一地方選を意識するのは当然。弾みをつけたい」と関係者は明かす。
池田さんは31日の記者会見で「そちら(自民)に重きを置くことはない」と断言した。与野党が相乗りで推薦したのは、これまでの実績が広く評価されたからこそだ。「謙虚さを忘れず、一人一人の声に耳を傾けながら、一生懸命働く」。その言葉通りの県政運営が求められる。



