会議を迷走させる部長に欠ける資質とは?「最初の質問」が原因
会議迷走の原因は「最初の質問」にあり

「最近、売り上げが苦戦している。どこに問題があるか、みんなの意見を聞かせてほしい」。これはある会議での部長からのひと言だが、経営コンサルタントの河田真誠氏は、実はこの何気ない問いかけの中に、会議を何も決まらない「迷走状態」にしてしまう原因が潜んでいると指摘する。

どこの会社でも耳にするようなこの発言の、いったいどこが問題なのか。また、会議を円滑に進めるためには、どのような問いかけが必要なのか。河田氏の著書『質問の魔力「よい質問」がすべてを解決する』から一部を抜粋・編集する形で解説する。

会議の迷走は「冒頭の質問」から始まっている

会議が終わった後にこんなことを思った経験はないだろうか。「で、結局のところ、会議で何も決まってないな……」会議の時間はたっぷり1時間。発言も活発にあった。それなのに、何も前に進んでいない気がする。実は、こうした会議には共通する「ある原因」がある。それは、「最初の質問」が間違っているのだ。

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ある会社の会議で、こんな場面があった。部長が、メンバーにこう質問した。「最近、売り上げが苦戦している。どこに問題があるか、みんなの意見を聞かせてほしい」実はこの質問を投げかけた瞬間、この会議の迷走はすでに始まっている。

質問を「狭める」だけで会議は一変する

なぜこの質問が迷走を招くのか。河田氏は「質問が広すぎる」と指摘する。「どこに問題があるか」という問いは、参加者に無限の選択肢を与えてしまう。その結果、意見が拡散し、議論が収束しなくなるのだ。

解決策は、質問を「狭める」こと。例えば、「売上低下の原因として、営業プロセス、商品力、価格設定の3つのうち、どれが最も影響しているか」といったように、選択肢を限定する。これにより、参加者は焦点を絞って考えられるようになり、議論がスムーズに進む。

質問の効果は「脳の特性」と結びついている

河田氏は、良い質問が脳の特性に合致していると説明する。人間の脳は、選択肢が多すぎると判断を停止してしまう傾向がある(選択のパラドックス)。逆に、選択肢が限定されると、脳は積極的に情報処理を始める。

つまり、会議の冒頭で適切に質問を絞ることは、参加者の脳を「考えるモード」に切り替えるスイッチの役割を果たす。仕事ができる人ほど質問の重要性をわかっているのは、この脳の仕組みを無意識に活用しているからだ。

会議を生産的にするためには、冒頭の質問を設計することが何より重要である。次回の会議では、「最初の一言」を見直してみてはいかがだろうか。

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