兵庫県但馬地方で、特産化が進められている夏野菜が収穫シーズンを迎えた。強い日差しを浴びて育った野菜は、地元や京阪神へ出荷されるため、農家や選果場関係者らが連日作業に追われている。
たじまピーマン、出荷最盛期に
但馬地方の主力野菜の一つであるピーマンの出荷が最盛期を迎えている。JAたじまは「たじまピーマン」の愛称で生産振興に取り組んでおり、11月下旬までに800トンの出荷を目指す。但馬地方でのピーマン栽培は1970年頃に豊岡市但東町で始まり、現在は但馬全域で178人の生産者が約11万1000本を栽培している。
JAたじまによると、露地栽培のピーマンは6月上旬に収穫が始まり、但馬全域から但東町の選果施設に運び込まれている。施設では従業員らが目視で最終選別を行い、袋詰めした濃い緑色のピーマンを市場に送り出す作業に追われている。JAたじま但東支店の営農担当者は「暑い時期なので適切な水管理で収穫量を確保したい。肉厚で苦みの少ないピーマンを味わってほしい」と話している。
シルクコーン、メロンのような甘み
豊岡市但東町では、白い実のトウモロコシ「シルクコーン」の収穫が本格化している。メロンのような甘みがあり、地元の直売所や大阪に出荷される。シルクコーンは、絹織物の産地として栄えた歴史にちなんだ農産品として約20年前から本格的に栽培されている。品種は「ピュアホワイト」で、糖度が18度前後と甘く、生で食べられるほど果皮が軟らかいのが特徴だ。
JAたじまによると、但東シルク野菜部会に所属する8人が計約4ヘクタールで栽培している。糖度を保つため、収穫作業は未明から明け方にかけて行われ、JAの直売店「たじまんま」や「シルク温泉やまびこ」の店頭にはその日のうちに並ぶ。今年は約10トンの出荷を目指している。
生産者の田中一成さん(45)は「梅雨明け後に雨が降っていないのが心配だが、育ちは順調で甘く仕上がっている」と話している。



