奈良市で整備が進む都市計画道路・大和中央道のうち、「若葉台工区」を巡り、奈良県の山下真知事が「資金計画は現実性が乏しい」などと述べ、市が申請している事業認可に慎重な姿勢を示している。
若葉台工区の概要
若葉台工区は、近鉄奈良線と立体交差し、西大寺赤田町から菅原町を結ぶ南北約1.2キロメートル。市は交通渋滞の解消につながるとして整備を進めてきた。大和中央道の奈良市域で計画されている押熊町から宝来町まで(4.61キロ)は、若葉台工区を残すのみとなっている。
事業費と資金計画
市は6月9日、測量などを含む工期を2026~37年度の12年間とし、総事業費約240億円の申請書を県に提出した。内訳は国の「社会資本整備総合交付金」が約130億円、市の一般歳入が約110億円。総事業費の最大は33年度に約26億円(国約14億円、市約12億円)となる試算だ。
県議会6月定例会の代表質問で山下知事は、同交付金で比較した場合、最大年度の額と、今年度の県と市町村分の総額(約14億円)がほぼ同額になっていることに触れ、「県全体の交付金を奈良市の事業のみに充てることは不可能」と指摘。敷島工区(約800メートル)の完成まで25年を要したことから、12年という工期にも疑問を示した。
今後の見通し
市が単年度で予算を確保できない場合や施工期間が大幅に延びる場合、「修正し改めて申請してもらわないと判断できない」とした。その上で、県市で協議が進む近鉄大和西大寺駅の高架化問題を念頭に、「県市の議会で十二分に議論し結論を得たうえで認可の可否を判断したい」と述べた。



