政府、新たな観光税導入へ
政府は、2027年度から全国の宿泊施設を対象に、1泊200円の観光税を導入する方針を固めた。関係者への取材で明らかになった。この新税は、宿泊客1人につき1泊200円を徴収するもので、年間約1000億円の税収を見込んでいる。税収は、観光地の混雑緩和やインフラ整備、地域の観光振興に充てられる。
オーバーツーリズム対策が目的
観光庁によると、近年のインバウンド需要の回復に伴い、一部の観光地ではオーバーツーリズムが深刻化している。京都や箱根などでは、住民の生活に支障をきたすケースも報告されている。新税の導入により、観光客の分散化や持続可能な観光の実現を目指す。
観光庁長官は「観光税は、訪日客と地域住民の双方にとって快適な観光環境を整えるための重要な財源だ」と述べている。
徴収方法と対象施設
新税は、ホテルや旅館、民泊などすべての宿泊施設で徴収される。徴収は宿泊施設が行い、国に納付する仕組み。観光庁は、システム導入などの負担を軽減するため、中小事業者への補助金を検討している。
なお、修学旅行などの教育旅行や、長期滞在者については、免税措置が検討されている。
税収の使途と今後のスケジュール
税収の約半分は国が管理し、観光地の混雑緩和や交通インフラ整備に充てる。残りは地域に配分され、自治体が観光振興や環境保全に活用する。政府は2026年の通常国会に関連法案を提出し、2027年度からの施行を目指す。
観光業界からは「急な導入は避けてほしい」との声も上がっているが、政府は「持続可能な観光の実現には不可欠」と理解を求めている。



