福岡県が推進する「ワンヘルス」施策をめぐり、関連工事の入札で1社応札や落札率99.9%の案件が相次いでいたことに加え、県が月176万円の賃料などを負担する関連事務所の運営実態が、県議会決算特別委員会で明らかになった。
県議会の「ドン」と呼ばれた蔵内勇夫前議長(議員辞職)が主導してきた施策に対し、改めて厳しい視線が注がれている。
入札11件中9件が1社応札
決算特別委員会は5~14日に開催され、14日の知事保留質疑では16人中7人の議員がワンヘルスを取り上げた。焦点となったのは、巨額事業の契約手続きや県による支援の妥当性だ。
問題視された事業の一つが、県が約222億円を投じる「ワンヘルスセンター(仮称)」の整備。みやま市で老朽化した保健環境研究所と家畜保健衛生所を一体化して建て替え、「体験学習ゾーン」を新設する計画だ。
建築都市部によると、2025~26年度に発注した関連工事11件の一般競争入札のうち9件が1社応札だった。このうち6件は、県が設定した上限額である予定価格に対する落札価格の割合(落札率)が99.9%に達していた。
知事が検証と支援見直しを表明
ワンヘルスを蔵内氏とともに推進してきた服部誠太郎知事は14日、入札状況の検証やワンヘルス関連事務所への支援見直しを表明した。
県は関連事務所について、月176万円の賃料などを負担している実態も明らかになった。議員からは競争性を疑問視する声が上がっている。