児童が作詞作曲した「第二の校歌」25年ぶり復活へ、PTA役員らが合唱団結成
児童作の「第二の校歌」25年ぶり復活へ、合唱団結成

広島県福山市立坪生小で25年前、児童の作詞・作曲で一つの歌が生まれた。創立130年を記念する「風にのって」だ。入学式や卒業式などの“定番曲”となったが、いつしか忘れられてしまった。そこで、この歌を復活させようと、当時のPTA役員らが合唱団を結成。11月に同小で児童に歌を届ける。

児童の作詞作曲で生まれた「風にのって」

「風にのって」はPTAの発案で、2001年に誕生した。校内で歌詞を募り、5年生だった井上(旧姓・島田)知子さん(36)(尾道市)の作品が選ばれた。

〽キラキラ輝く二十一世紀の大空に みんなで手をつなぎ 夢みてはばたこう――

この歌詞を、当時PTA会長だった桑田利夫さん(70)は「新世紀を担う子どもたちの明るさに満ちていた」と懐かしむ。

歌詞に続いて曲も児童たちから募集。4年生だった小林建太さん(34)(兵庫県西宮市)のメロディーが採用され、通っていたピアノ教室を主宰する光田久美子さん(65)が採譜した。光田さんは「鼻歌で作ったので、言葉のアクセントと旋律が一致している。素直で歌いやすい」と評価する。

歌詞プレートは残るが楽譜がなく

ゆったりとした曲調で、サビの「風にのって 友だちといっしょに(中略)未来へはばたこう」では、音が弾みながら上昇する。01年11月に披露されると、児童らの心をつかんだ。

07年には校舎壁面に歌詞のプレートが掲げられたが、次第に歌は廃れていった。桑田さんは「『第二の校歌』のように歌われていたが、当時を知る教職員も転勤でいなくなったからでは」と話す。

桑田さんは今年4月、同小に楽譜などが残っていないことを知り、「歌詞のプレートはあるのに歌えないなんて」とショックを受けた。「先輩がこんな素晴らしい歌を作ったんだよと、子どもたちに伝えたい」。桑田さんは、光田さんや教員、保護者らに呼びかけ、混声合唱団を結成。光田さんが残していた楽譜を基に、11月4日の同小音楽発表会に合わせて披露を目指し、練習を重ねている。

11月に児童へ披露、地元イベントにも出演

井上さんは「地元を離れたけれど、歌い継いでくれることで今もつながっている感じがする」と喜ぶ。小林さんも「地域の人たちが歌を大切にしてくれるのがうれしい。後輩たちが卒業して口ずさんだ時、思い出がよみがえる歌になって」と語る。

同8日には、地元のイベント「つぼうふれ愛フェスティバル」のステージにも立つ予定で、桑田さんは「多くの人の思いが詰まった一曲。改めて良い歌だと認識し、歌い続けてもらえたら」と話している。