山陰地方へのインバウンド(訪日外国人客)誘致を強化するため、国、鳥取県、島根県、両県の地域DMO(観光地域づくり法人)など42団体が「山陰広域連携観光戦略会議」を設立した。会議では観光関係者の意見を幅広く募るとともに、インバウンドを巡る現状と課題を分析し、2026年内に今後の活動方針を策定する。
広域連携DMOが呼びかけ、6月に設立
同会議は、広域連携DMO「山陰インバウンド機構」(鳥取県米子市)の呼びかけで2026年6月に設立された。構成団体は、麒麟のまち観光局や中海・宍道湖・大山圏域観光局などの地域DMO9法人に加え、観光事業者や経済団体など両県で活動する計42団体に上る。
同機構はこれまでもインバウンド調査などを通じて独自の中期戦略を打ち出してきたが、地元事業者との連携強化が課題となっていた。今回の会議設立は、業界全体の合意形成を図る狙いがある。
2027~30年度の戦略策定へ、策定委員会が初会合
会議では、2027~30年度の活動方針となる「山陰広域連携観光戦略」を定め、中長期的な視点での誘客強化に向けたロードマップとする。また、具体的な議論を行う観光戦略策定委員会を設置し、旅行者1人当たりの観光消費額の目標値やターゲット市場の整理、基本戦略の素案などについて協議する。
7月13日には米子市内で策定委員会の第1回会議が開催され、委託を受けたJTB総合研究所の担当者が山陰のインバウンド市場の現状について講演。「国際的に訴求力のある自然、歴史、文化、温泉と多様な観光資源が点在しており、これらを結びつけ、広域的な収入につなげる取り組みが重要だ」と指摘した。
インバウンドは地域経済振興に不可欠
山陰インバウンド機構の野浪健代表理事は「これから人口減少の影響をより強く受けていく山陰にとって、インバウンドは地域経済や産業の振興に欠かせない大きな要因の一つになってくる。観光関係者と話し合い、しっかりと戦略を練っていきたい」と述べている。



