与党は、年金制度の持続可能性を高めるため、受給開始年齢の選択肢拡大や保険料負担の軽減などを盛り込んだ年金改革法案を、今国会に提出する方針を固めた。関係者が18日、明らかにした。
法案の主な内容
法案の柱は、年金受給開始年齢を現在の65歳から60~70歳の間で選択できるようにする「受給開始年齢の柔軟化」だ。早期に受け取る場合は減額、遅らせる場合は増額される。また、保険料の負担を軽減するため、低所得者向けの保険料免除制度を拡充する。さらに、年金財政の健全化を図るため、マクロ経済スライド(賃金や物価の伸びに応じて年金額を調整する仕組み)の強化も盛り込まれた。
背景と狙い
日本の年金制度は、少子高齢化の進行に伴い、支え手である現役世代の減少と受給者の増加で財政が悪化している。2024年度の年金積立金は約200兆円あるが、このままでは長期的に枯渇する恐れがある。与党は、今回の改革で制度の持続可能性を高めるとともに、働き方の多様化に対応する狙いがある。
野党の反応
野党側は、受給開始年齢の柔軟化は実質的な支給開始年齢の引き上げにつながるとして反発している。立憲民主党の幹部は「国民の老後を不安にさせる内容だ。もっと丁寧な議論が必要だ」と述べた。一方、与党は「選択肢を増やすことで、国民一人ひとりの事情に合った受け取り方ができる」と説明している。
今後のスケジュール
政府は、今国会での法案成立を目指す。与党は、早ければ8月にも審議入りし、秋の臨時国会での成立を想定している。しかし、野党の反発が強く、審議は難航も予想される。



